今日は連休明けの保育園です。いよいよ今週末に迫った運動会に向けて、仕上げの練習を行います。紅白対抗リレーは、たいがい「もう一回やりたい!」と子どもたちのやる気が伝わるので、今日も2レース行いました。赤白ともに1勝1敗で、激戦となりました。走る子どもたちは、全力で走っています。練習を始めた9月とは大違いです。後は、全員元気に健康を維持したままで運動会を迎えることです。子どもたちのモチベーションも右肩上がりです。
さて、今年のノーベル平和賞は、日本の被爆者団体の全国組織である「日本原水爆被害者団体協議会(被団協)」が選ばれました。大変喜ばしいことですが、ここ数日で、様々な意見が出ています。
どうして?と思うことの一つが、「核兵器禁止条約の締約国会議」に、未だに日本は、オブザーバーとしても参加していません。唯一の被爆国であるので、その発言が世界を動かく可能性が高いにもかかわらず、米国の「核の傘」の下にある日本は、一線を越えられないでいます。同じ「核の傘」の下にある、ドイツやベルギーは、オブザーバーとして堂々と参加しています。
1990年代、平和記念式典後に開かれる首相と被爆者の面会の場面では、厳しい言葉で詰め寄る被団協と、明言を避ける首相とは溝が深かったのですが、時代が動き、被爆者の証言は影響力を増し、今では、首相自ら「唯一の戦争被爆国」との言葉を当たり前に発言するようになりました。
さらに時代が動きます。2016年、オバマ米大統領が初めて広島を訪れ、被爆者を抱擁したのです。対照的に、少し離れたところに、オバマ大統領がいつでもボタンを押すことができる「核のボタン」の入った鞄もありました。でも、現職のアメリカ大統領が広島を訪れるなんて、夢にも思いませんでした。私もテレビを見入っていました。
昨年のG7サミットでは、世界の首脳が原爆慰霊碑に献花しました。偽善者のパフォーマンスだ!と批判する人もいましたが、それでも一連の出来事は世界の人々に広島の地を踏ませ、被爆者の「証言」を伝える象徴的なシーンでした。
今回のノーベル平和賞の受賞理由は、「核兵器が二度と使われてはならないことを証言によって示してきた」です。「証言」は、戦後79年にわたって、被爆者自ら、または、被爆者の証言を受け継いだ若者たちが、語ってきました。79年もかかりましたが、各国のリーダーに核被害を直視せよというメッセージです。
被団協の中には、高校生の若者もいます。ノーベル平和賞は、79年の「証言」の積み重ねの成果ですが、「核兵器なき世界」という究極の目的に向けて、日本が世界に向けて発信するのは、これからがスタートです。戦争を知らない私たちの仕事ですね。