年2回子どもたちの健康診断を担当していただく、提携医の小児科の先生が、とても立派な胡蝶蘭を持って、「お疲れさまでした」のご挨拶に来ていただきました。園児の何人かは、行きつけの先生ですので、子どもたちのことをよく知っています。ありがたいですね。
さて、今日は、埼玉県立川口工業高校にある「掃除部」の話です。えっ?掃除部なんて聞いたことがありませんね。この掃除部が活動を始めたのは2007年のことです。赴任してきたばかりの理科の先生が、ネズミやゴキブリが走りまわる化学準備室や化学実験室を見てあぜんとしたといいます。そんな様子を見て、「僕たちが掃除するよ」と約10人の有志の生徒たちが掃除を始めてくれました。2年かけて、2つの部屋はピカピカになり、先生は、「こんなにきれいにできるのなら部活として活動してくれない?」と頼んだことから、「掃除部」がスタートしたそうです。
掃除部は、学校の壁のペンキ塗りや廊下のワックスがけなど、校内中を磨いていきます。長期休みに行う「合宿」では、学校に泊まり込んで掃除に専念します。2011年からは、学校周辺のゴミ拾いも行っているそうです。当初は「罰掃除?」と言っていた近所の人たちからは「いつもきれいにしてくれてありがとう」とお礼を言われるようになったとのこと。
掃除部は、ただ思い付きで掃除をするのではなく、とても計画的です。月初めに校内を見守り、「どこをどうやって掃除をするか、1か月分の計画を立てるそうです。主な掃除場所は、校舎内や正門付近で、月に2回程度は近所のゴミ拾いや草むしりを行うそうです。
もちろん、部室もあって、ここには、数十本のほうきやブラシ、長靴などの清掃道具が並びます。業者が使う大きな容器に入ったワックスも積み上がっていて、床掃除用の機械も使いこなします。卒業生が清掃会社から「即戦力」として採用されるほど、技術も高いようです。代々受け継がれてきたモットーは、「掃除してやっていると思うようなら辞める」と言うように、掃除に対する姿勢は、とても前向きです。
何と、「スポゴミ甲子園」という全国大会があるそうです。これは、高校生が3人一組になって、スポーツのように拾ったゴミの種類と量を競い合う大会です。ここで、川口工業高校の掃除部は、2度も優勝しています。昨年からは、地元の小中学生やその親を巻き込んでゴミ拾い大会を開催しているそうです。
「川口から掃除に無関心な人、平気でゴミを捨てる人を減らすために掃除部として頑張っていきたい」と部員たちは意気込みます。
どうですか・・・こんな高校生たちを心から応援したいですね。