9月もお彼岸だというのに、今日の屋上は「氷遊び」で盛り上がります。小学生の氷遊びは、科学の実験のようで、保育園の子どもたちは、わくわくするようです。
ということで、以前なら9月になると「秋になったね」なんて言っていたのが、夏が延びているのが実態です。アパレル業界は、日本の四季を「五季」にわけて、年間戦略を立て直しています。
ファッションの世界は、少し先の季節を意識した流行品を紹介してきました。今の時期は、秋冬向けのウールのセーターなどを中心に販売するのですが、今年は、ほとんど見かけません。今も、真夏を思わせる服を並べないと、売上が取れないようです。
長引く夏に対応するために、これまで、5~7月としていた「夏」を、「初夏・盛夏」(5~7月)と「猛暑」(8、9月)に分け、1年を四季ではなく「五季」とする商品計画を大手アパレルブランドの三陽商会が発表しました。夏物を昨年比で20%増やし、家庭で洗濯できるジャケットや、触るとひんやりする「接触冷感」機能があるカットソーなどを新たに提案し、9月いっぱい販売を続けるそうです。
また、百貨店などの夏のセール時期も今年は変わったそうです。銀座松屋は、例年6月下旬に行うセールを3週間遅らせて、7月19日に始めました。「夏が長くなる中、セールを打つ適切な時期も変わってきている」と担当者の話です。
私が、洋菓子業界で仕事をしていた時は、9月は、はざかい期で、チョコレートをデビューさせるには、まだ早すぎて、あまり売れない。でも、ゼリーなどの夏商品を売るには、「秋」の季節感が出ない・・・と、展開が難しい月でした。しかし、9月は夏という認識が定着すれば、食品業界の秋商品デビューも変わってきます。ビール業界の「秋味」は、10月からでないと、季節感が演出できませんね。
地球温暖化の影響は、環境問題だけでなく、様々な業界の商品政策を見直すくらいの大きな問題になっているのです。日本には、秋と春という素敵な季節があるのに、夏と冬だけの季節になりつつあります。おしゃれにも影響しますね。