上司の誤解

今日は綱引きの練習です。初めての練習では、綱を引くどころか、綱を押してしまったり、綱を持ってただ立っているだけの園児もいました。保育園園児が、綱引きをすること自体、チャレンジレベルではありますが、全く話になりませんでした。ところが、今日は、ずいぶんと様になってきました。一人一人、綱の持ち方、低い体勢の取り方を教えていくと、綱引きの楽しさが、少しずつ子どもたちに伝わっているようです。白熱の勝負をパパママに見てもらいたいですね。

 

さて、私がサラリーマンだった頃は、「セクハラ」という言葉はありましたが、部下との付き合いに、あまり気を遣うことはありませんでした。しかし、時代の流れは、組織の中でも急ピッチで進んでいます。「○○ハラスメントみたいな言葉や表面的な『多様性』などの言葉が全員の好きなように解釈されて、独り歩きしている。上司は怒りづらくなり、怒られたくない部下との関係の中で人間的な成長が軽視されている」と、ある若手社長の発言が注目されています。

 

「不適切にもほどがある」のドラマ以降、「昭和」のやり方の中にも、参考になることがたくさんあることを知ります。「仕事を覚える」「コミュニケーションを図る」ことは、上司や先輩たちから教わることが多かったのが、私の新入社員時代です。今でいう「パワハラ」のような怒られ方もありましたね。

 

今の管理職は、ハラスメントを恐れるあまり、部下の成長を奪っているのかもしれません。若者の本音は、上司が思っている内容と違うようです。

 

社内で疲れた表情を見せる部下に対して「飲みながらでも話でも聞くか?いや待て、酒に誘うのは、部下が嫌がるかな?俺が原因って可能性もあるからなぁ~」なんて、勝手に悩んで、結局何もしない。でも、部下は、「職場の人と個人的に飲みに行ったことがないので、たまには誘ってほしいんです」と思っていることが多いようです。

 

若者にとって「おっさん」が珍しく、よく「おっさんと飲みに行くとパワハラがうざい。話が長い」と言うけど、自分たちはそんな経験をしたことがない。「おっさん」がくだを巻いた話も聞いたことがないから、熱く語るおっさんの話を聞きたい。と思う若者がたくさんいるようです。

 

ただし、間違いないことの一つは、若者は「電話嫌い」ということ。この理由は明白です。スマホ世代は、電話をかける習慣がないからです。ここは、理解しないといけないようです。「新人は、電話をたくさんとって、仕事を覚えるものだ」は通用しません。

 

そして、もう一つ、上司が部下に対して、「どう思う?」「感想は?」はNGだそうです。上司の狙いが見えなかったため、当たり障りのない答えを返すと「つまらない」と一蹴された若者がいます。「若手とコミュニケーションを取らなければという意識はあるけど、何がよくて、何がダメなのかは難しい。『どう思う?」は、使い勝手のいい言葉」のようです。私は、自分の考えを発言できない部下に考えさせるために、よく「どう思う?」を使っていましたが、言い方を変える必要があったようです。

 

令和の今、上司と部下の人間関係は、ますます難しくなっているのでしょうが、価値観も考え方も違うことが当たり前だと思えば、まずは、自分をさらけ出すのがいいのかもしれません。そして、相手に期待しすぎないことですね。

 

どうですか・・・あなたが、組織を取りまとめる役割なら、若い世代とどのように向き合っていますか。逆に、あなたが若者なら、年配の先輩に自分をさらけ出していますか。