時間の使い方⑦~もしこれが人生最後だとしたら~

世の中のお盆休みもいよいよ今日でおしまいです。猛暑日の記録が更新されたり、台風で交通機関が大混乱したりと、多くのハプニングがありましたが、みなさんは、どのように過ごされましたか。

 

さて、「時間の使い方」最終回です。あのスティーブ・ジョブズは毎朝、鏡に映っている自分にこう問いかけたそうです。「もし今日が人生最後の日であるなら、自分は何をするだろうか?」こう問いかけることで、今何をすべきかを、自分に語りかけていたそうです。「今という時に『尽くす』」という気持ちで、ジョブズは生きてきたのでしょう。

 

でも、待ってください。私たちも同じように、「明日はもうないかもしれない」なんて生きるのは、かなりしんどいですね。そこで、「この店でのランチは人生最後かもしれない」「この人との会話は人生最後かもしれない」「この列車の乗るのは人生最後かもしれない」と考えるはどうでしょうか。もっとカジュアルに考えるなら、「今食べているカレーライスはあと3回しか食べらっれない」としたら、スマホやテレビを見ながら食べることはしないですね。

 

自分の高校時代の卒業式を思い出してください。「また会おうな!」と言って別れて以来、一度も会っていない同級生がたくさんいませんか。その時は、もう会わないなんてこれっぽっちも思っていませんでしたか。それだけ、時間は何らかのアクションをとらないと、どんどん過ぎていくのです。

 

私たちは、ユーミンの「あの日にかえりたい」を口ずさんでも、決して帰ることはできません。時間は常に過ぎ去っていきます。今という時は、常に「最後の今」という時で、私たちは常に「最後の今」を生きているのです。

 

少し、理屈っぽくなりましたね。時間は、肯定的にとらえないといけませんね。あの児童文学の名作「モモ」の中に、こんな一節があります。

 

「人間はじぶんの時間をどうするかは、じぶんできめなくてはならないからだよ。だから時間をぬすまれないように守ることだって、じぶんでやらなくてはいけない」

 

時間を自分のものにするということは、あくせく働くことでも、すぐにやらなければならないと忙しくすることではなりません。自分で考えて時間を使うということです。のんびりする時間が必要な時は、「なにもしない時間」も大切な時間ですね。

 

明日から、お盆休みも終わり、また日常に戻ります。「時間の使い方」をあーだこーだと語ってきましたが、自分で考えて、貴重な時間を使っていきましょう。