お盆休み前、最後の保育園です。今日も小学生が6人集合しました。お昼寝タイムは、図書館で本を読みながら涼をとります。外で遊ぶには暑すぎますね。もちろん、午前中は、屋上プールで思いっきり外遊びです。5歳男の子の危険なジャンプに影響を受けて、小学生がすべり台の上から、果敢にジャンプです。普通は、小学生から園児が影響を受けるのですが、5歳男の子の運動能力は半端なく、今日は逆でした。(笑)
さて、人間の命を最も多く奪っているのは、蛇などを上回り、蚊です。死者は年間78万人もあり、マラリアやテング熱などの感染症を媒介するからです。
日本人の蚊との戦いは、奈良時代にさかのぼります。万葉集の和歌に「蚊火」という言葉が残されています。蚊帳(かや)やヨモギの葉、ミカンの皮をいぶして煙で追い払う蚊遣火(かやりび)でしのいできました。ただし、煙たい割には効果は薄かったようです。歴史を変えたのが、夏の風物詩にもなった緑の渦巻きです。あの蚊取り線香ですね。
蚊取り線香に含まれるピレスロイドは、蚊などの昆虫の神経を麻痺させるものの、哺乳類や鳥類は体内ですぐに分解されるためにほぼ無害です。最初は棒状だった蚊取り線香は、わずか40分で燃え尽きたそうですが、渦巻き型に改良されると6時間以上持つようになります。現在は、スプレー式や液体にしたリキッド式など多様な商品が販売されていますが、やはり、一番愛着があるのは「蚊取り線香」ですね。
そんなピレストロイドが効きにくい「スーパーストロング」な蚊が出てきたそうです。ベトナムとカンボジアで、通用の蚊に比べて、ピレストロイド系の殺虫剤に1000倍強いそうです。カンボジアでは、すでに約7割がスーパーストロングだそうです。こうなると、新型ウイルスに対するワクチンと同じで、殺虫剤の世界もいたちごっこですね。
「蚊」をけしからんと思ったあなた。実は、「痛くない注射針」の研究に、蚊の針が応用されています。蚊に血を吸われても、なかなか気がつかないのは、皮膚の神経を刺激しないほど針が細く、回転させながら刺すことで皮膚がたわまないためだそうです。蚊の唾液には、鎮痛成分も入っているとのこと。もう、注射針としては完璧ですね。
現在では、世界最小となる直径0.09ミリの注射針が日本で開発され、少量の血液を採取することに成功したそうです。糖尿病の血糖値を計測するためには、血液がごくわずかでもよいので、まもなく実用化される見込みです。
どうですか、人間は蚊にやられているだけでなく、ちゃんと蚊の特性を盗んでいるようです。お互い様ですね。