昨年夏に飼育していたカブトムシが卵を産み、幼虫として越冬し、サナギから、ついに成虫になりました。今日は、オスが1匹とメス2匹を観察しました。子どもたちは、「俺が捕まえる!」とやる気になっていたのですが、カブトムシの足は爪が強くて痛いので、思わず手を放してしまいます。今シーズン初カブトムシです。
さて、今日は、子どもが不登校になったある母親の話です。
子どもに「学校へ行かなくてもいいよ」と言える親はどのくらいいるだろうか。私の場合、自分の価値観や過去の経験上、その選択肢はなかった。息子が小6の時に学校に行き渋った。でも、私は何としても行かせようとした。この行為は、息子にとって断崖絶壁から突き落とされることだったに違いない。当時の私は「休んだら行きづらくなるし、勉強が分からないとますますやばい」と思い、毎朝「起きて!学校に間に合わないよ?お母さんは会社に行かなければいけないんだけど!」と息子を引きずり出し、小学校の先生方と一緒になって、あの手この手で何とか登校させた。私は「北風と太陽」の北風で、旅人の息子を凍えさせるばかりだった。旅人が求めていたのは北風ではなく「安心して旅に出れる暖かい太陽」だった。息子は旅に出る意欲を失い、反抗することもなく、殻に閉じこもってしまった。旅をする意味も、まだ見ぬ新しい世界への興味さえも失ってしまった。
この話のように、結局、引きこもりになってしまった息子でしたが、母親は、フリースクールという場所があることを知り、息子は、中学時代のほぼすべてをフリースクールで過ごし、現在は不登校になることなく、高校に通っているそうです。
皆さんも、よくご存じの「北風と太陽」の童話では、太陽が絶対的な正解であり、北風のような対応をとるべきではないとされています。この母親の場合も、北風の対応を取ってしまったがために、我が子が引きこもりになってしまったのです。
でも、我が子に対する、アメとムチのバランスが、それぞれの親子で違うように、北風の対応をした方が、子どもの成長につながることもありますね。太陽が100%正解とは、私は思っていません。
それゆえに、子育ては難しいのですが、北風の厳しさの中にも、愛情を持つ母親を私は知っていますし、太陽の優しさが、甘やかしにつながって、がまんができない子どもになってしまうこともあるでしょう。時と場合で、北風と太陽を使い分ける必要だってありますね。
ということで、今日は、北風ばかり悪者扱いしないで!という話でした。