70歳までどう働くか

今日は、サマーキャンプ2日目に行う、着物の端切れを使ったワークショップの打ち合わせをしました。東秩父村で起業した、ホワイトきゃんばすの元保護者に来ていただきました。今年度は、埼玉県内の中学校3校で、起業についての講演を行うそうです。2年生・3年生を相手に、どんな話をするか、今から構想を練っているとのこと。「中学生相手に起業の話なんか、早いんじゃないの?」と思ったあなた。子どもたちが、社会に出てどんな仕事をするのか…その中に、「起業して自分で会社をおこす」という選択肢だってありますね。何より、子どもたちが、自分の将来に夢を持ってもらうには、熱い起業家の話は、持ってこいと言えます。 

 

さて、合計特殊出生率が過去最低と報道されてから、少子高齢化をどうする?という議論が高まっています。0.99と初めて1を割った東京都の知事選でも公約の大きな柱として掲げられています。しかし、ここ1~2年の短期間で、少子化が解消されるわけではありません。反対に高齢化問題については、労働人口が減っていくのが分かっているので、「元気なうちは働く」ことが当たり前になっていきます。そうです。これからは、70歳までどう働くかを考えないといけません。保育園のパパママは、まだ先の話ですが、親世代は、バッチリ当てはまります。

 

あのニトリは、7月から65歳迄の再雇用の上限年齢を70歳に引き上げます。給料も、定年前の最大9割を維持できるようにするそうです。社内からは、歓声があがったそうです。かつての日本は、「シニアなんて・・・」という雰囲気があふれ、「厄介者扱い」でしたが、今では、その経験を生かせると、重要な戦力として受け止められています。

 

国の調査では、2023年で「努力義務」と定める70歳までの就業機会確保措置をすでに実施済みの企業は29.7%と3割に迫っています。ある大手メーカーの資料には次のような趣旨の記述が並びます。「現在3%の60歳以上の従業員の比率が10年以内に17%に上昇する。60歳以上の人材の一層の戦力化を図る・・・」どうですか、企業は、シニア戦力を活用しないと生き残れなくなるのです。例えば、TOPPANホールディングスは、50歳以上の社員が全社員の31%を占めるので、この層が頑張らないと、会社も傾くというわけです。

 

今の若者は、終身雇用など全く考えていないでしょうが、現在50歳以上の昭和世代は、新卒で入社して約30年以上頑張ってきました。そして、ようやく一息つけると思ったら、あと20年が待っていた。という感じです。その20年をどう働いていけばいいのか。

 

色々な考えがあります。50代前半のキャリアとそれ以降は「別の物」と考え、どこかの段階で一度ポストオフし、その後は仕事の負荷を下げながらプレーヤーとして働き続けるイメージが私の中では、しっくりします。もちろん、ずっと同じ会社にいる必要はありません。50歳まで転職したことがない社歴は、決して誇らしいことではなく、「辞めて他の道を選ぶ自由」だってあることを忘れてはいけませんね。

 

かつて、お荷物のシニアが、「そんな給料じゃ働かないよ!」と言えるような時代になってきたのです。体が元気に動く限り、自分の価値は、いつまでも高くありたいものですね。あなたがすでに50歳を超えているならば、70歳までどう働くかを考える必要がありますね。