今日の園長の課外授業は、大宮盆栽村にある「大宮盆栽美術館」に行ってきました。小学生と年長園児4人を連れてです。
ところで、大宮盆栽村は、いつからあると思いますか?かなり古くて、関東大震災の2年後の1925年だそうです。1989年には、第1回世界盆栽大会が、旧大宮市で開かれ、2010年に「大宮盆栽美術館」が開館しました。来年で盆栽村ができてから100年です。最盛期には、約35園の盆栽業者があったそうですが、高齢化や後継者不足などの理由で廃園が相次ぎ、今では6園だけとなってしまいました。
盆栽美術館の2023年度の来館者数は、約5万6000人で、コロナ禍前の水準には達していないそうです。ところが、盆栽は「Bonsai」として。世界的には注目を集めています。外国人だけの入場者数は、コロナ禍前と比較しても130%で、大きく増えています。今日も3組の外国人が、異国語で会話をしながら、盆栽を前に立ち尽くしていました。2023年度は、入場者数の15%が外国人だったそうです。昨年度、初めて外国人向けの解説会を週1回実施したそうですが、今年度は週4回に増やしたそうです。
さいたま市は、外国人客を呼び込もうと、都内の高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」での盆栽展示、若手盆栽師によるデモンストレーションなどを開催しています。しかし、日本の文化である盆栽の国内人気がまだまだです。2023年度から、出生届を出した市民に手のひらサイズの「ミニ盆栽」を贈る事業を始めたそうです。子どもの成長に盆栽の成長を照らしあわせて・・・といったところでしょう。
盆栽美術館で、一番大きな盆栽は、何と樹齢500年です。私は、その盆栽の前で無言で立ち尽くし、戦国時代から、現代を見守ってきたのか・・・と感慨深くなってしまいます。
さて、本日盆栽美術館を見学した4人の子どもたちの反応は???出発する時「ぼんさいってなに?」とあまり興味を示さず、一番年上の小3女子だけが「植木でしょ」と答えます。そして、盆栽美術館に着くや、外国人の姿に、気分が高まったようです。そして、園長の素人解説と、途中からボランティアの解説員の話を聞きながら、「へぇ~そうなんだ・・・すごいね~」といった感じです。入場口で、お姉さんから、盆栽美術館のカードを特別にもらったのが、良かったみたいです。(笑)
明日の日本を担う子どもたちだって、きちんと説明すれば、興味を持ってくれます。さいたま市が誇る盆栽文化は、世界へ広まっていくのです。