「今日は、一人2個まで、ビワを食べてもいいよ!」と声をかけると、子どもたちが次々と、ビワの木の下に集まってきます。すでに、木に登っている年長男子たちです。「甘~い」もあれば「甘酸っぱ~い」もあります。しっかり熟した濃いオレンジ色の実をゲットした園児は「おいし~い」と叫び、少し硬めの黄色に近い実をゲットした園児は、無言で食べています。ビワの種をおうちに持ち帰って、庭に植える園児もいます。私の自宅のビワも、数十年前に庭に植え、いつの間にか実をつけるようになりました。マルベリーの次は、ビワを食べる子どもたちは、何ともたくましいですね。
さて、皆さんのおうちには、花が飾られていますか。花がなくても、人間は生きていけます。お菓子を食べなくても、しっかりと食事をとっておけば、私たちは生きていけるので、お花もお菓子も似ています。しかし、私たちの心を豊かにするためには、花もお菓子も欠かせませんね。
先日、テレビで「切り花のサブスク」の会社が紹介されていました。週に一度定期的に、切り花が届きます。花瓶に入れれば、部屋が華やかになるという作戦です。花屋で購入するよりも安い価格設定になっています。「花屋に行く時間がない」「花に詳しくないので、お任せでかまわない」「毎週どんな花が届くか楽しみ」などなど、花の定期便を利用する人がどんどん増えているそうです。
「食品ロスをなくそう!」というスローガンは、すっかり私たちの生活に入り込んでいます。日本の食品廃棄ロスは、毎日、国民一人がおにぎり○個分捨てている計算になるなんて、よく例えられます。実は、「フラワーロス」もあります。生産栽培された花が、消費されずに廃棄されてしまうことですが、コロナ禍では、入学式・卒業式・冠婚葬祭などの式典が中止となり、花の需要が大幅に落ち込み「フラワーロス」の問題が、表面化しました。今でも、「フラワーロス」は、年間1500億円にもなるそうです。
切り花のサブスクでは、一般的なサイズの40センチの切り花ではなく、25センチの切り花を扱い、専用の小さな花用BOXでポストに投函されます。通用の市場では規格外でロスになってしまう花も活用できます。また、花のチョイスも安価で仕入れた季節の花を活用できるので、コストダウン分を価格に反映させることができるのです。もちろん、届いた花には、花言葉などのコメントがあるので、お客様は、続けるだけで、花の知識もアップするのです。
保育園では、寺子屋の時間で「ママにプレゼントするお花をカップに集めて!」をたまにやります。もちろん、花は屋上にある「野草」です。そして、先日は、朝顔の種をまきました。色水遊びが目的です。卒園児の小学生は、「ムスカリ」「カラスノエンドウ」「オオイヌノフグリ」「ハルジオン」「ホトケノザ」など、マニアックな花の名前を知っています。
花の名前を知らなくても、私たちは生きていけますが、子どもたちには、花の名前も花を愛でる感性もたくさん持ってもらいたいですね。