今日は、6月1日に親子遠足で訪問する「埼玉県立 川の博物館」に打合せで行ってきました。天気予報は、今のところ快晴ではありませんが、台風は、関東の太平洋上を通過していると思われますので、お日様の下で遊びたいですね。目玉の「水上アスレチック」は、今日も親子で大賑わいです。チケットも完売するほどの大人気コーナーになっています。詳しい話は、当日のお楽しみです。
さて、今日は「和ろうそく」の話です。一般的に、洋ロウソクが石油系の原料と糸でできた芯で細い灯りになるのに対し、和ろうそくは、櫨(はぜ)などの植物性の原料が主体で、芯に和紙を使います。よく、観光土産で、美しい絵が描かれた和ろうそくを見ることがありますね。
琵琶湖を見渡す、滋賀県にある、和ろうそくの大與(だいよう)の4代目、大西巧(さとし)さんは、「国産・天然の植物100%」のみを扱います。生活様式の変化で従来の需要は減り続けます。2011年には、「お米のろうそく」で、グッドデザイン特別賞を受賞します。関心を呼ぶものの、主な取引先であるお寺での需要が減っていきます。和ろうそくではなく、価格の安い洋ロウソクに切り替えていくのです。
そこで、大西さんは、思い切って海外市場に打って出ます。「夢あるやん、行け!」と3代目の猛反対の中、弟が背中を押します。2019年に渡米し、10日間の営業ツアーで、日本での一年分を売上げたのです。素材を生かした風合いが受け入れられ、欧米風のインテリア雑貨店を中心に取引が増えたそうです。
「私たちが作る和ろうそくの哲学に共感してもらえたと思います。地下から掘り起こす化石燃料ではなく、地上にあるものを原料にすれば、営みに無理がない。そんな価値観を分かち合えた」と大西さんは言います。
もちろん、洋ロウソクと比較すると、和ろうそくは価格が高いです。家庭で使うタイプでも1本300円以上はします。和ろうそくは、ろうが垂れることや油煙をほぼ発生させません。そして、匂いもほとんどないそうです。我が家には、仏壇がありますので、一度和ろうそくを灯したいと思っています。みなさんも、少し「和ろうそく」を気にしてみてください。