昨日の寺子屋では、保育園で飼っている「カブトムシの幼虫」の観察をしました。15匹いるのですが、7月には成虫になります。サナギになる前の、最後の幼虫です。4歳の女の子に「幼虫のお腹にある黒い点は何?」と質問されました。調べてみると、この黒い点々があるのがオスで無いのがメスだそうです。私は、幼虫ではオスメスの区別はつかないと思っていましたが、この黒点でわかるようです。子どもの観察眼は大したものです。
さて、昨日のブログで2050年の日本は、ドラえもんのような世界になっていると言いましたが、今日は、現実的な話です。
都市への人口集中、地方の過疎化問題は、日本の大きな問題ですが、2045年には、東京の人口が減少に転じると言われています。国民は、天災への備えを真剣に考えるようになってきます。南海トラフトや首都直下型といった大地震も予想される中、人口も政治機能も一極集中している東京が被災したらどうなるのか。物流は途絶え、食料や生活用品を確保できなくなる。ひょっとしたら、政府が機能するかもあやしい。その混乱は、これまでの震災の比ではない。そう語るのは、東京大学の養老(ようろう)名誉教授です。
彼は、2050年には、都市への人口集中が解消され、人々が地域ごとに食糧やエネルギーを自給自足して暮らすような、日本の望ましい姿になっているのでは・・・と言います。
「自活する力が重要になる。都会的なシステムに依存せず、自分と身の回りの人で、食糧やエネルギーを自給自足しながら生活を持続させる。文化人類学では、あり合わせのもので、上手にやりくりすることを『ブリコラージュ』というが、その実現が個々に求められる。一つ一つの地域も、そんな生活に見合う、小さなサイズが適切だ。テクノロジーの進化が様々な問題を解決するはずだという話はよく聞く。しかし、物事には必ず両面がある。何かが解決され、楽になることは、何かを考えなくなることでもある」
養老教授は、合理性、経済性、生産性を追求してきた時代とは、まったく逆の方向に進んでいくはずだ。と語ります。一人一人が実感を持ち、暮らしを足元から積み上げていく。それぞれが自活し、居心地の良い日常を送れるようになれば、未来は平和だと言います。
どうですか・・・ドラえもんの世界もいいですが、「幸福な人生」という観点で考えると、私は、こちらの未来に魅力を感じます。みなさんが望む2050年は、どんな日本になっていると思いますか。