石川佳純サンクスツアー

今日は、汗ばむような陽気になりました。屋上遊びの子どもたちは、汗びっしょりです。終わりを迎える「菜の花」を引っこ抜く作業を「力持ち集合!」の掛け声で集まった園児たちの力でやってみました。「ぼくは…わたしは力持ちよ!」と園児がたくさん集まります。自己肯定感の高い子どもたちです。この場所には、ミニトマトの苗を植えます。

 

さて、卓球女子の五輪メダリストで、昨年5月に現役を引退した石川佳純さんが、全国各地を巡回し、子どもたちに卓球を教える「47都道府県サンクスツアー」が、先日、ちょうど折り返し点の24回を終えたそうです。

 

正直、スター性のある石川さんなら、タレント活動で稼ぎまくることもできるでしょうが、彼女は、子どもたちの成長のために、どのようにアスリートが貢献すればいいか、その一つの形を示しています。

 

石川さんのツアーの理念は「スポーツの魅力と、応援してくれたファンへの感謝を伝えること」だそうです。卓球の技術も教えますが、決して競技普及だけにはとらわれません。行く先々で、子どもたちに「卓球じゃなくてもいいから、いろいろなことにチャレンジしてほしい」と強調します。

 

あの大谷翔平選手が、日本全国の小学校にグローブを送ったのは、「このグローブでキャッチボールをしてスポーツを楽しむきっかけになってもらいたい」という考えで、野球以外のスポーツも挑戦して欲しいと願っているそうです。石川さんは、12歳で故郷の山口市を離れ、大阪の中学に進学します。「夢に向かう、人生でも大きな一歩でした。そんな経験を踏まえ、子どもたちには『きっかけ』を見つけてほしい」と願っています。

 

石川さんは、2月に、中学生活の不安を感じる小学6年生を前に、チャレンジ精神の価値を説きます。「新しい生活が始まると、うれしいこと、楽しいこと、もしかしたら苦しいこともあるかもしれない。でも不安を気にせず飛び込んで。好きなことは『なぜこんなにエネルギーが湧くのだろう』という気持ちにさせてくれる。自分が『これだ』と思えるものに出会えるように、どんどん挑戦してほしい」と背中を押します。

 

子どもたちから「やめたくなったことはありますか」と質問されると、「何度もあります」と素直に答えます。「落ち込んだり、頑張っても結果がダメな時も、『昨日より今日』と思って、工夫を重ねてきた。努力は、良い時も悪い時も続けられるから大事なんです」と言います。

 

どうですか、石川さんのメッセージに目を輝かせて聴き入る子どもたちの姿が想像できますね。こういった、現役選手や元アスリートが子どもたちと交流し、スポーツの魅力を伝える機会が、これからもどんどん増えていくとうれしいですね。