今日の屋上遊びは快適です。クマバチを追いかけ、菜の花のまわりを飛ぶモンシロチョウを捕まえて、ざるいっぱいのエンドウ豆を収穫しました。園長が、クサガメのおうちを掃除していると、子どもたちが集まってきます。ここには、一昨年の夏に生まれた、体長5センチ超の子ガメたちが住んでいます。この冬、初めての「冬眠」を経験しました。12匹をたらいに入れて観察します。2歳女の子が、勇気を出してクサガメをクサガメを持ち上げました。どや顔です。(笑)あたたかくなってきて、カメたちもよくエサを食べています。
さて、子どもの我欲は無邪気で純粋なもので、それ自体が大きなエネルギーになっています。保育園でのチビちゃんたちの「おもちゃの取り合い」トラブルも、「自分が遊びたい!」とう気持ちが大きいからですね。子ども同士の我欲のぶつかり合いは、日常茶飯事ですが、年長になった園児たちについては、「俺が俺が・・」「私が私が・・」という我欲のぶつかり合いを少しコントロールできるように指導しています。
戦国時代の上杉謙信の「心に欲なき時は義理を行う」という言葉を引用させてもらいます。「心に欲なき時」とは無欲であること、「義理を行う」とは、正しい道理を守り、実践することです。
人は、欲の塊ともいわれます。「あれも欲しい、これも欲しい」「あれもしたい、これもしたい」と、自分の欲求を挙げればきりがありませんね。しかし、この欲求が強すぎると、本当に大切にしなければならないことを見失ってしまうことがあります。
保育園での遊びを見ると、ケンカは成長につながる大切な行為ではありますが、普段は仲よく遊びたいものです。子どもたちは、自分の欲求を少しでも抑え、順番を守るとか、相手に譲るとかをしていけば、楽しい遊びになることを学んでいきます。
もう一つ、上杉謙信の言葉に「心に堪忍ある時は事を調う」があります。「心に堪忍ある時」とは我慢すること。「事を調う」とは、物事が成就するということです。大人でも、当てはまることですが、何かをうまくやり遂げたいと思ったら、時には我慢も必要だということです。
「○○が欲しい」とか「○○したい」とう自分の欲求を持つことは、子どもたちが生きる上で、とても大切なことです。その欲求をうまく調整しながら、友だちとの関係を上手にできれば、成長といえるのです。
この力は、まさに、「非認知能力」です。友だちとのかかわりの中で育ちます。異年齢保育だと、年上のお手本がいるので、我欲をコントロールする力は、少しは早く身に付けられるのです。