集団登校がなくなる?!

屋上に、春の便り「クマバチ」が飛んでいました。黒くて大きくて、ヘリコプターのようにブーンブーンと不気味に羽を振動させます。虫あみを持って、捕まえようとする園児と、怖くて逃げる園児に分かれます。今日は、4匹のクマバチが確保され、飼育ケースで観察です。もちろん、最後は、大空へ逃がします。屋上を飛ぶクマバチは、すべてオスですので、刺されることはありません。クマバチを追いかける子どもたちは、野生児そのものです。(笑)

 

さて、小学校で当たり前に行われている「集団登校」ですが、登校班を決めている人は誰か知っていますか。全国のほとんどの小学校では、3月中に、新1年生も含めて、PTAの地区担当が作っています。学校の先生が作るのではありません。私もPTAをやっていましたが、この作業には、本当に頭が下がります。

 

ところが、登校班では、必ずトラブルが発生します。休みの連絡がなかったり、集合時間に遅れて同じ班の児童に迷惑をかけるなどです。コロナ禍で、集団登校をしなくなった学校で、そのまま個別登校を継続する小学校が増えているそうです。

 

ある小学校で、保護者へアンケートを行ったところ、個別登校の賛成が集団登校を大きく上回る結果となったそうです。その理由は、「子どもや各家庭のペースで登校できる」「家から直接学校に行った方が早い」「個人情報が適切に扱われる」「下校はもともと個別」「個別登校でも問題はない」「一般歩行や自転車の通行を妨げている」「高学年の歩く速度に低学年がついて行けずに、信号歩行が危ない」「見守りする保護者の負担が大きい」「子どもの自分で考える力が育たない」などの理由が指摘されました。

 

しかし、新1年生の保護者からは、集団登校に賛成する意見があがります。「安心感がある」「心強い」「他学年の子と交流が持てる」「不審者対策になる」「遅刻予防になる」などの理由です。

 

私が小学校時代の昭和の頃から、たぶん50年以上は、「集団登校」の習慣が、日本全国で行われてきました。ところが、時代の流れの中で、個別登校を取り入れる小学校が増えているようです。

 

保育園ホワイトきゃんばすの卒園児ママの話を聞くと、事前に班長さんの家に挨拶に行ったりと、交流を持つなどして、「集団登校」は有効に機能しています。本日登園した4人の小学生に聞くと、「やっぱりみんなで登校したい」が2人で、「自由に登校できる方がいい」が2人と、完全に意見は分かれました。

 

う~ん。「集団登校」派も「個別登校」派も、それぞれの言い分はわかりますね。間違いないのは、保護者の生活が昔とは変わり、共働きで忙しいことです。そんな中で、個別登校を望む声が増しているのが現実のようです。集団登校という慣習さえも、「全員一律の扱いのあつれき」が生まれようとは・・・少し悲しい気持ちにはなりますね。