今日は、さいたま市内の公立小中学校の入学式です。保育園ホワイトきゃんばすの卒園児は、中学1年生7人、小学1年生11人が、本日入学式を迎えました。本当に、おめでたいですね。そして、先日卒園式を行ったばかりの小学生11名全員が、今日の夕方、保育園にランドセルを背負って、やってきました。
真新しいランドセルが、11個並び、在園児も大興奮です。「○○ちゃ~ん!」「○○く~ん!」と、新小学1年生を囲みます。保護者の皆様も、全員集合です。新1年生は、○組になったよ!」「○○ちゃんと一緒のクラスになった!」「先生の名前は、○○先生で、女の先生だったよ」と話がはずみます。ランドセルをじっくりと見せてもらいました。男の子は黒で、女の子は赤という、二者択一の昭和の時代を考えると、まさにランドセルも多様化の時代です。個性が光ります。
今日は、「小学校は楽しいところだった。明日からわくわくする!友だちできたよ!」というプラスの言葉でいっぱいです。でも、辛く苦しいことが必ずやってきます。この時に、保育園は、いつでも頼れる居場所でありたいですね。
さて、今日は、入学式とうことで、コロナ前、5年前の東京大学の入学式で、伝説の14分のスピーチと語られる、上野千鶴子さんの祝辞を抜粋して紹介します。
上野さんは、社会学者としての問題意識を学生たちに、分かりやすく伝えたのです。
「強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください」「強者はずっと強者のままではいられない。強者もかつては弱者だったし、いずれは再び弱者になります。だとしたら、わたしたちがほしい社会は、弱者になった時に『助けて』といえる社会、『助けて』といったときに、助けてもらえる社会です」
「イノベーションを起こしてきた人たちは、世間からたたかれ、非難され傷ついて、それでも諦めずにきた経験を持ちます。でも、そうだから『自分も頑張った、あなたも強くなれ』ということではありません。世の中にはがんばろうにもがんばれない人がいる。がんばりすぎて心と体を壊した人がいる。そこを自己責任とか弱さとか言わずに、『助けて』が言える社会をつくってほしい」
まだまだ、上野さんのスピーチは続くのですが、学生の一人は「これって、祝辞なの?」とつぶやいたそうです。上野さんは、社会が抱える課題を的確な言葉で論じることを祝辞としたのです。
コロナ禍が終わり、新たな日常の中で生活する若者へは、どんなメッセージがふさわしでしょうか。少なくとも、『助けて』と言っていいんだよ。は、変わりませんね。