今日の課外授業は、小学生を連れて「お花見」です。さいたま市西区では、たぶん最大の桜が1000本ある、「花の丘公園」に行ってきました。ソメイヨシノは、木によって、7分から満開とばらつきがあります。見ごたえがあったのは、ピンクの花をつけた「しだれ桜」です。子どもたちは、桜よりも、ビオトープのコイやカモに興奮です。金色の錦鯉は、かつでブームとなった「人面魚」でした。
さて、突然ですが、あなたは、負傷者として救急車で運ばれたことがありますか。はい。私はあります。まだ20代の頃です。ドライアイスを「これでもか!」というくらい入れて、アイスを運んでいました。冷房をガンガンかけていたので、窓は締め切ったままです。走り始めて、数十分で、私は気を失い、路肩に駐車していた2トン車とタクシーに激突したのです。通行人が、救急車を呼んでくれなければ、私は、ドライアイスの一酸化中毒で、あの世行きです。長女はまだ4か月でした。いまだに、私の命の恩人は、わからないままです。
そんな救急車ですが、三重県松坂市内の3病院が6月から、入院不要の救急搬送者に対して、7700円を徴収することになりました。どうですか・・・「ついに救急車が有料に?」という流れになってきました。ご存じの通り、救急車にかかる費用は、私たちの税金でまかなわれています。有料化の理由は、不適切にもほどがある救急車の「コンビニ利用者」を減らすためです。
2022年には、救急車による出動回数は過去最高を記録し、全国で700万件を超えました。うち半数は、入院不要の軽症者だったのです。よくテレビなどで報道されるウソのような本当の話として、「顔のほてりを訴えて呼ぶ常習犯」「酩酊して動けなくて呼ぶ人」「搬送希望ではないけど、血圧などを測って欲しくて呼ぶ方」など、挙げればきりがないほど、緊急事態からほど遠い人が、救急車を使用している実態があります。これが理由で、救急車がすぐに出動できず、「助かるはずの命が助からない」という危機に直面することもあります。
また、医療従事者の多くは、「搬送だけでなく酸素投与や必要な時には蘇生処置までやってくれる救急車が無料なのはおかしい」と思っています。ここは、日本の救急システムの素晴らしいところですね。
今回の有料化への対応は、おおむね、賛成する人が多いのでしょう。しかし、「命」を預かる内容ですので、「救急車を呼ぶのをためらい、重症化につながってしまう」ことが気がかりですね。特に、子どもは「静かに悪くなる」ことが多いです。熱性けいれんで、けいれんが、治まっているように見えても、続いていることも多いです。発熱だけで、救急車を呼ぶ人もあるので、難しいところではありますね。
救急車を有料化することと同時に、「どんな状況なら救急車を呼ぶべきか」を啓もうする活動も必要です。松坂市の取り組みが、6月からスタートして、全国にどのような形で広がっていくのか、注目ですね。