笑わないで聞いてください。卒園児の中には、小学校で「トイレの花子さん」が出るんじゃないかと、心配する園児が数名います。本日登園した小学3年生の卒園児は、何と「3階にある3年3組」です。女子トイレの入口から3番目のトイレに、花子さんが出るというのが物語のストーリーです。卒園児が、「何度も3番目のトイレを使っているけど、今まで一度も花子さんには会ったことがないよ」と言うと、年長園児に笑顔が広がりました。「何だ!トイレの花子さんなんかいないじゃないか!」となったのです。月曜日に、本日登園した年長園児が、伝言ゲームで伝えてくれるでしょう。(笑)
さて、連日報道される野球の話題といったら、大谷翔平選手ですが、日本野球機構(NPB)にも属さず、独立リーグという形で、四国4県で4チームが所属するのが、「四国アイランドリーグ」です。3月30日の開幕で、20年目を迎えます。このリーグは、元西武ライオンズの「ミスターレオ」こと石毛宏典さんが主導して発足したので、覚えている人も多いと思います。
四国アイランドリーグからは、昨年秋のドラフト会議で、過去最多の9名が指名されました。プロ野球のドラフト会議は、高卒・大卒・社会人という枠がメインでしたが、最近では、育成枠で獲得する制度ができたことにより、四国アイランドリーグに限らず、各地域の独立リーグからドラフトにかかることが多くなったのです。千葉ロッテマリーンズで首位打者になった角中外野手や読売巨人軍の増田内野手も四国アイランドリーグの出身です。
しかし、四国アイランドリーグの選手が食べていくには、厳しい現実が待っています。月給は約10万円でオフシーズンは無給です。選手は、大半は2年で入れ替わる厳しさだそうです。それでも、NPBのプロを目指して努力を続けるのです。
地域の支えあっての四国アイランドリーグですが、2023年の1試合平均の来場者数は314人です。当然、入場料を柱としての経営は成り立たず、スポンサー費が球団収入の多くを占めることになります。選手は、野球教室やイベントに参加し、オフには飲食店や農家などのアルバイトで人手不足の解消に一役買っているようです。この地道な営業や地域密着で、各球団のスポンサー数は、数百にもなるそうです。
高知の選手に寮を提供する高知県佐川町の片岡町長は、「年に40人ほどしか子どもが誕生しない町に、30人の若い選手がおり、大いに活気をもらっている」といいます。また、「応援が生きがいになっている」とう町民も多いそうです。まさに、地域に健全な娯楽として、「野球」が根付いていることがわかりますね。
しかし、コロナ禍で、解散せざるを得ないリーグもあり、独立リーグを維持していくことは、資金面では、かなり苦しい環境にあることは間違いありません。それでも、2021年には「九州アジアリーグ」が4チームで開幕し、2022年には北海道フロンティアリーグも設立されました。3チームでのスタートですが、地域に賑わいと与えているそうです。
私が小学校6年の時の担任だった星野先生は、大の広島カープファンでした。広島出身ではありません。星野先生はいつも、「いいか。日本のプロ野球球団は、必ずチーム名の最初に会社の名前が付くだろ。でも、広島カープだけは、球団名が『広島』から始まるんだよ。広島の人たちがみんなでカープを応援するのがわかるだろう」と言っていました。
どうですか・・・たまには、大リーグのドジャースの話題ではなく、日本のプロ野球でもなく、独立リーグに目を向けてみませんか。きっと、人間臭い、感動の物語があるはずです。