災害で消えるローカル線①

3連休初日は、冷たい雨が降っていますね。さて、元日の夕方、能登半島を襲った最大震度7の地震が、金沢と能登地域を結ぶ「JR七尾線」(金沢ー和倉温泉、全長約60キロ)を襲いました。列車や乗客は無事でしたが、線路や駅が大きな被害を受けました。しかし、ここは観光拠点でもあり、復旧作業が進み、2月15日には全線開通となりました。また、和倉温泉の先、穴水までの「のと鉄道」も4月中旬までには、全線開通する見通しだそうです。私が高校の時に、父が能登半島の工場長として単身赴任していて、夏休みに遊びに行った時に、フグの刺身をたらふく食べた記憶があり(フグ調理の免許を持っていない人が作ったので命がけでしたが・・・)、「良かった!」と素直に思っています。しかし、現在、台風や地震などの災害で不通となっている鉄道区間は、9か所もあります。太宰治で有名な「津軽鉄道」の一部やSLで有名な「大井川鉄道」の一部などです。

 

あの伝説のテレビドラマ「北の国から」を思い出してください。ドラマの初回で、東京から富良野に移住してきた黒板五郎と、兄の純・妹の蛍の3人を草太兄ちゃんが出迎えるシーンの駅が、「布部(ぬのべ)」駅です。富良野駅の隣の無人駅です。

 

私が高校の時に「北の国から」にはまり、この布部駅から黒板五郎さんが移住した「麓郷(ろくごう)」という集落まで歩き出しました。3月でしたので、まだ雪が多く、雪に慣れていない私が歩いていると、地元の人が麓郷村まで車で乗せてくれたのです。そして、五郎さんたちが最初に住んだ廃屋に行くと、たまたま北海道新聞の取材で来ていた、田中邦衛さんと純と蛍がいたのです。私は思わず「ほたる!」と、当時小学生だった中嶋朋子さんを抱きしめていました。(笑)

 

その「布部」駅がある、JR北海道・根室線の富良野ー新得(しんとく)の82キロが、この3月末に廃線となってしまいバスに転換します。ここも、東鹿越(ひがししかごえ)ー新得間の42キロが、2016年の台風で被災し、ずっと不通になっていました。結局、この路線は復旧することなく廃線となってしまうのです。

 

被災した鉄道がそのまま廃線への道をたどってしまうのは、ずばり、金と時間がかかるからです。状況によっては新設と変わらない時間と費用がかかり、利用客も見込めないことから、バス代行となるのです。

 

なんだか、話が重くなってしまいましたが、ここで、鉄道再生の「切り札」として、登場したのが「上下分離方式」です。福島県と新潟県を結び、秘境路線として知られるJR只見線は、2011年の集中豪雨で会津川口ー只見間の約28キロで、3か所の橋が流れてしまったのです。それが、2022年10月に11年ぶりに開通したのです。全国区のテレビニュースでも大きく取り上げられましたね。

 

つづきは、あした・・・