予習で見通し・安心感

今週は雨続きで、なかなか屋上で遊べません。今日は、マットやトランポリン、とび箱を使って、寺子屋以外の小さい園児も参加した、プチ体操教室を行いました。2歳児、1歳児にとっては、初めてのとび箱体験です。恐怖と勇気と心が揺れ動きます。「大丈夫・・思いきって飛ぶんだ!」が、勇気につながる園児もいれば、不安になってしまう園児もいます。あらためて、子どもたち一人一人の違いを感じました。逆立ち選手権は、別名「負けず嫌い」選手権です。体力よりも気持ちが強い方が勝利します。保護者の中でも、「やるからには勝ちにこだわって欲しい」と考える親もあれば、「楽しくできればそれでよし」の親もあります。もちろん、どちらかが正解ではありません。

 

さて、もう20年以上前の話ですが、私がサラリーマン時代に「ミドルマネジメント研修」に参加させてもらったことがあります。社内ではなく外部研修でした。「住友商事」「日本IBM」など、一流企業で管理職になったばかりのメンバーと一緒でした。

 

この研修は、過去に日産自動車でマーケティングを担当していたなど、実戦経験を持つ講師が、毎回のテーマに合わせて担当します。1コマ2時間の講義内容ですが、事前の予習を行わないと、まったくついていけないスキルの高さでした。講義内容は、グループ討議やテストなどがあり、講師は参加したメンバーの評価を行い、参加企業にフィードバックされました。私の評価は、下から数えた方が早かったようです。落ちこぼれでした。(笑)

 

このように、「予習」は、私たち大人の世界だったり、中学生以上ならば、見通しが立てられるし、何といっても安心して授業に打ち込めることができますね。予習をすることで理解度も高まります。

 

これを小学校で取り入れている先生がいます。たぶん「小学生で予習だなんて、考えられないよ!」と思う先生が多いかもしれません。しかし、この先生は、私たちが認識している予習(学習に先立って行う予備的な学習)だけでなく、答え(結論)も先に与えるそうです。どういうことかと言うと、明日の授業で展開する教科書のページの「まとめ」をノートに書き写させます。その内容を子どもたちは、事前に予習して頭に入れるのです。まずは、算数と理科から取り入れたそうです。

 

私も「小学生で予習なんて早いんじゃないの?」と思ったのですが、冷静に考えると、社会科見学などの校外学習では、見学する施設について事前に調べさせ、予備知識を持たせますね。目的は、見学を充実させるためです。

 

実際に予習を導入した先生たちからは、「子どもの反応がすごくよかった」「答えがわかっているところからスタートする授業っていいね」との意見が出たそうです。

 

もう少し深く考えて見ると、小学校の授業では、一斉授業かつ学力差がある子どもたちが集まっています。授業の入り口で、児童が思考停止してしまうリスクを少なくするには、一人でも多くの児童の「分かる」を保障しなければいけません。

 

予習で、保護者も我が子の授業に関わるかもしれません。そして、何より安心感を持って翌日の授業に入ることができるのです。「はい。教科書の○○ページを開けて!」で、思考停止してしまう児童が減ることは、間違いありませんね。

 

保育園ホワイトきゃんばすでは、年間最低2回は社会化見学を行っています。工場見学や、先月行ったのは造幣局です。今まで、事前の予習はやったことがなかったのですが、この話を聞いて、保育園の園児も「予習」の効果が期待できることを確信しました。

 

皆さんは、様々な立場でお仕事をされているでしょうが、「予習」を意識してみませんか。