学校まるごと図書館

インフルエンザB型が広がっています。合計7名の感染となってしまいました。早く、元気になって登園できることを祈るばかりです。一方、屋上遊びでは、ドッジボールで汗だくになって盛り上がっています。ルールを覚えていくと、年長リーダー男子は円陣を組んで「作戦会議だよ」なんて言っています。いい感じです。

 

さて、全国の様々な小学校で、「どうすれば、子どもが本好きになるか」を実践しています。今日は、広島県府中町の府中小学校の取り組みを紹介します。全校児童871人のマンモス校です。

 

2時間目の終わりを告げるチャイムが鳴ると、20分の休み時間に入ります。すると、児童たちが勢いよく教室から駆け出し、玄関前の図書コーナーに集まります。このコーナーには約6000冊の本が並び、設置されたソファやベンチ、畳の上など好きな場所で読書を楽しんでいます。ここは図書室ではありません。

 

府中小学校では、2018年から図書室とは別に、校舎内の計7か所に図書コーナーを整備したそうです。低学年向けには絵本を中心に用意し、高学年向けには伝記や小説、学習本をそろえるなど、子どもの読む力に合わせて本を配置しています。保護者や地域住民でつくる「図書ボランティア」が壁の装飾やブックカバーの取り付けなどで協力しています。学校予算で購入した図書に加え、保護者の協力を得て、これまでに約4000冊を購入したそうです。

 

校長は、「本に囲まれ、ページをめくりながら丁寧に思考を深める経験は、集中力や考える力を養える。スマートフォンやタブレット端末が普及する現代こそ、子どものうちに本を読む経験を積むべきだ」と話します。

 

週2回の「朝読書」や、児童同士で好きな本を紹介しあう取り組みなどを進めた結果、校内アンケートでは、1か月に3冊以上読む児童の割合が、19年度の59.6%から21年度は99.9%まで向上したそうです。児童一人当たりの平均読書冊数も月9.9冊になったそうです。

 

買い物では、目的購買の他に、ブラブラしているだけで、とんだ掘り出し物に出くわすことががありますが、校舎内にたくさん本があることで、思わぬ出会いが生まれ、読書習慣につながっていくのです。

 

本を読むことは、集中力・粘り強さ・積極性などの「非認知能力」を鍛えることにつながります。他の園児に、自分が読んだ本を紹介することは、まさにプレゼンテーションの練習にもなります。

 

この「学校まるごと図書館」作戦・・・他の小学校でもマネできますね。