「普通の人」でいること

まだ先日の雪が、屋上に残っていました。砂場側の最後の雪を子どもたちは集めています。さいたまの子どもたちは、年に数回しか雪に触れることがないので、名残り惜しむように、最後まで雪遊びを楽しんでいますが、冬場、常に雪がある地域での子どもたちは、雪をどう思っているのだろうかぁ~なんて思ってしまいます。

 

さて、先日、定年退職を迎えた私の仲間の話をしましたが、彼は、61歳になったからといって、「若いやつらとは話が合わん」などと言って、一人でいることなどありません。常に、彼の周りには、様々な年齢の人たちが集まってきます。その理由は、彼が「普通の人」だからだと私は思っています。何のことだかわかりませんね。(笑)

 

定年間際のある男性の悩みを聞いてください。「あと3年で定年ですが、職場が嫌でたまりません。周囲は30~40代中心で興味のない話題で盛り上がっていて、入る気もしません。向こうもそんな私に距離を置いている感じです。散々身を粉にして働いてきて、バブル期も知っていますし、早く引退したいです。しかし、母の介護もあり、まだ頑張るしかありません。どうしたら平穏に暮らせるでしょうか」

 

どうですか・・・これに似たような経験をしたことはありませんか。相手の対応があまりにもクールで不愛想の時に、こちらから折れればいいものの、「そっちがそんな態度をとるんだったら、絶対にこっちからは話しかけないぞ!」的な感情です。なんだかのボタンの掛け違いから、「あいつとは分かり合えない!」と勝手に決めつけて、ギスギスしたままにすることは、よくあることかもしれません。私もしかりです。

 

こんな時には、「普通の人」でいることが大事だと思っています。普通とは、わからないことがあれば、年下だろうが素直に聞く。相手が困っていたら「どうされたんですか」と聞く。そんな、当たり前のことを普通にするように意識してみると、案外うまくいくのかもしれませんんね。

 

人間には、欲があるので「もっと感謝してほしい」とか「自分が苦労してきたことに気がついてほしい」という気持ちが出てしまうものです。あと3年で定年の男性も、そんな気持ちがあるので、素直になれないのです。

 

「普通の人になる」「普通のことをする」をもっと大事にしたいですね。