小さなまちの奇跡の図書館

天気予報通りに、お昼から雪が降り出しました。今日の寺子屋は、屋上で雪遊びです。まだ雪は、多くは積もっていませんが、子どもたちは、雪に触れて、その感触を味わっています。明日のことを考えると、大人たちは「積もらないでくれ!」ですが、子どもたちは「明日は大きな雪だるまを作ろうね!」となります。(笑)

 

さて、地方の小さな自治体で、駅前はさびれているように見えても、図書館に足を踏み入れたら、大人も子どももたくさんいて、それぞれが、読んだり書いたり、調べ物をしたり勉強している姿を見ることがります。今日は、そんな図書館の一つである、鹿児島県指宿(いぶすき)市立図書館の話です。保育園に指宿出身のママがいます。私も、指宿名物砂風呂に入り(砂をかけられて、地熱であたたまる)、「開聞(かいもん)岳」という美しい山に登り、イっシーという恐竜の目撃情報がある「池田湖」にも訪れました。とてもいいところですが、この指宿市立図書館は、数年前までは、すっかりさびれた危機的状況だったそうです。

 

そこで、NPO法人「そらまめの会」が指定管理者として名のりをあげます。そらまめの会が実践したことは、「図書館は、ただ本がある場所ではない。本や情報を介して、人と人をつなぎ、その人生を豊かにすること」でした。

 

図書館で様々なイベントを開催して、地元の小中学生の居場所になっていきます。ジェンダーギャップや地球環境問題など、子どもたちが自主的に学ぶような場所にもなっていきました。クラウドファンディングにより、移動図書館「ブックカフェ号」が誕生します。そんな、小さな取り組みの積み重ねから、大きな改革まで、熱い情熱で進めていくのです。そして、2021年のライブラリー・オブ・ザ・イヤーを受賞したのです。

 

本来の公共図書館は、行政が運営するのが当たり前と考える人も多いでしょうが、こうして、外部委託することで、活性化される事業は多くあります。ここはどちらがいいという話ではありませんね。

 

4月からの新年度を前に、保幼小連絡協議会で、近隣の小学校を訪問することが多いのですが、学校の図書室も、図書館司書による熱い思いが伝わってきますね。「図書室は本がある場所」から、「本を通じて子どもたちの可能性を広げる場所」と考えれば、今以上に、魅力的な図書室に変えることもできますね。図書館や図書室が子どもたちの大好きな場所であって欲しいものです。