バレンタインは「自分へ」需要

お昼の園長の課外授業は、川越にある「埼玉県初のクラフトジン蒸留所」のマツザキに行ってきました。「お酒を造っている場所に行ってみるかい?」と誘ってみると、「行きた~い!」と言うのです。パパやママがお酒を飲むので、子どもなりに興味があるようです。マツザキは、もともと酒販店ですが、令和元年にクラフトジンの蒸留所が完成し、ジンを製造販売しています。ジンは、ストレートでもおいしいですが「ジントニック」「マティーニ」「シンガポールスリング」「ピンクレディ」「ブルームーン」など、誰もが耳にしたことがあるカクテルのベースのお酒です。メニューにはないけど「ジンバック」を注文すると、かっこよくて粋だと言われます。 マツザキのジンは、棘玉(とげだま)というブランド名で売られています。子どもたちには悪いですが、今日の晩食で、ストレートからのソーダ割りで楽しむことにします。もちろん、恵方巻がおつまみです。(笑) 

 

さて、今日はバレンタイン商戦の話です。かつては、女性から男性への「愛の告白」という、今の時代では、なんとも恥ずかしいキャッチフレーズが、まさにメインの需要でした。世の男性は、もらったチョコレート数を競い・・・男性自身も「お返しが大変だよ~」なんて言いながら、本音では、チョコレートをもらって大喜びだったのです。

 

今では、日本中に世界のチョコレートが集まるお祭りとなった、バレンタイン商戦ですが、実は、私が勤務していた会社が、このバレンタインデーを仕掛けたのです。戦前の昭和11年に、「バレンタインデーに、チョコレートを」日本で最初に新聞広告に出したのが始まりです。実際に百貨店などのイベントが広がっていったのは、昭和30年代です。

 

今年のバレンタイン商戦の大きな環境変化は、「新型コロナウイルスの5類移行」「円安による海外ブランドの縮小」です。そして、「需要」という点では、「自分へ」の需要が大きく増えているようです。

 

ある百貨店の調査によると、チョコレートを実店舗で購入する人の平均予算は、1万4157円だそうです。昨年よりも1361円も上回っています。実は、旦那さんや恋人へプレゼントするチョコレートの金額よりも自分への金額の方が上回っているとのことです。

 

バレンタインの楽しみ方も多様化の時代です。本命チョコ・義理チョコ・気配りチョコ・友チョコ・逆チョコ・・・そして、右肩上がりで売上が伸びているのが「自分チョコ」です。新たな需要が見つかれば、日本のバレンタイン商戦は、永遠に続くのでしょう。