今日は、屋上で「何でも30メートル走」を行いました。別名を「多様性レース」です。参加は自由で、自転車・ストライダー・キックスケーター・三輪車・かけっこなど、何で参加してもかまいません。優勝は、どの乗り物だったでしょうか?
はい。かけっこです。30メートルの距離だと、自転車が加速する前に、かけっこはゴールです。園長は、自転車で一緒に走りましたが、本気でペダルをこがないと、かけっこには勝てません。(笑)
さて、今日は東京都中野区にある「新渡戸(にとべ)文化高校」の話です。そうです、1984年~2007年まで5千札になった、新渡戸稲造が初代校長だった学校です。この学校は、教員の事をデザイナーと呼び、教員は多様な経験がある方が生徒に還元できるものが大きいとの考えから、副業を認めています。教員の約半数が、他の肩書をもっているそうです。
注目すべきは、毎週水曜日に「1日まるごと探究の日」を設定しています。生徒の自律的な活動を目指しています。自ら考え、判断し、行動する学習者を育てるために、5年前にカリキュラムを一新し、他の学校では、なかなかできない革命的な取り組みを続けています。
これは、学年や教科と言った枠を取り払って、生徒自らが学ぶ内容を選択する時間となっています。現在、「空き家の再生」や「古着を利用した卒業証書制作」など、年間で100を超えるプロジェクトが同時進行しているようです。いずれも、生徒自らが立ち上げた内容です。
このプロジェクトで、学校が重視していることの一つに「100人の大人につながる」というコンセプトがあります。生徒がさまざまな現場の大人と出会うことを重視し、学校が意図的に機会を創出します。例えば、全国20か所から自分で行き先を選択する「スタディツアー」では、山村地域での森林管理や地方病院でのインターンを体験させ、現地の大人との交流を通じて、探究テーマを生徒が見つけます。
これも、教員畑一筋ではない、民間企業出身や副業を行う教員たちの多彩なバックグランドが生かされます。生徒の興味に応じて、外部の大人を直接紹介することもあるようです。そして、従来の期末テストに代わって、プレゼンテーション・小論文・動画作成などで、学んだ成果を発表するそうです。
どうですか・・・期末テストで高い点数を取ることよりも、社会に出るための実践的な学びが行われていると思いませんか。そして、何より、自分で決めたことなので、楽しい学びであることは想像できますね。
こんな学びが、ますます増えていけば、日本の学校が「社会に出る」ための、本質的な学びの場所になっていくことでしょう。