今日の屋上は、強風です。小学生は、迷わず凧あげをチョイスします。走ることなく、簡単に大空を舞ったのはいいのですが、風が強すぎて、凧が崩壊してしまいました。(笑)
さて、2022年の国民生活基礎調査で、初めて全世帯に占める児童(18歳未満の未婚)のいる世帯の割合が20%を割り込み、18.3%となったそうです。今から38年前の、1986年には、児童のいる世帯の割合が、ほぼ半数だったことを考えると、少子化だけでなく、家族の在り方も大きく変わったと言えますね。
さらに、きょうだいのいる世帯も大きく減少しています。20年前の2004年までは、一人っ子より2人兄弟の世帯の方が多かったですが、現在は、2人、3人きょうだいを合わせても、一人っ子のいる世帯とほぼ同数の割合だそうです。ホワイトきゃんばすの場合は、一人っ子世帯の割合は44%です。
保育園、幼稚園、小学校では、生活空間や時間の共有により、葛藤や軋轢(あつれき)が多く、それがケンカへと発展していきます。同時にそれらの密な関係性の中で、仲直りや解決の方法が作られたり、ルール化されたりしていきます。ケンカをしながら対人関係や人との距離感、そしてケンカしなくても済む方法などが磨かれていくのです。AIなら、最初に「ケンカをしないためには」という結論を出してくれるでしょうが、人なら、まずはケンカを経験してから学んでいくのです。
保育園では、それらは承知の上ですので、子どもたちのケンカが始まると、「成長につながるだろう」と安心したりもします。ただし、0~2歳児と寺子屋園児では、ケンカの質が異なります。乳幼児は、おもちゃを取られたり、自分がいた場所に他の人がいたりした時に、自身の欲求や思いが満たされず、手が出るのです。
それが、年長クラスになると、自己の思いと相手の思いのズレや違いに対する対立や、正義を貫く戦いです。双方にそれなりの正義が存在することが多いですね。それを、当事者同士で折り合いが着けられるようになると、うれしいですね。保育園では、なかなかこのレベルにはたどり着きませんが、まずは、相手に「イヤ」と伝えることが大事です。
「自分が嫌と思ったら、イヤ!やめて!と言うんだよ」とよく子どもたちに言いますが、先日は、ちょっと前までは赤ちゃんだった1歳の女の子が、「やめて!」と叫んだときはビックリしました。
大人のケンカは、一歩間違えると取り返しのつかないことになりますが、子どものケンカは「成長のチャンス」と、私たち大人は、肯定的な視点を持つことも必要ですね。