キャッチボール

今年もいただいた年賀状の「お年玉くじ」の当選番号があるかどうかを確認しました。いただいた年賀状は、お正月に一度読んで、お年玉くじの時にもう一回目を通します。そして、12月の年末に翌年の年賀状を書くときに、もう一度読むので、少なくとも3回年賀状には目を通すことになります。「年賀状じまい」は、今年は2通ありました。年賀状にある一言メッセージが、ずっと会っていない相手との言葉のキャッチボールです。「元気にしているようだな・・」と安心する時間です。

 

さて、昨年末から大谷翔平選手のグローブが届き始めました。3月末までには、全国の小学校に左利き用1個を含めて3個のグローブが届きます。合計約2万個です。各小学校では、この3つのグローブをどう使うかで、話し合いも始まったようです。この話し合いは、まさに言葉のキャッチボールになりますね。

 

大谷選手は、このグローブで「キャッチボールしようぜ!野球しようぜ!」のメッセージを送りますが、子どもたちの中には、初めてグローブをはめた子もいるかもしれません。キャッチボールが続くためには、ボールを相手の取りやすい所に投げることが必要です。とんでもない所に飛んだときは「ごめん」の言葉があると、うれしいですね。

 

昨日、保幼小の会議で訪問した小学校の「ボールクラブ」の顧問と話をしました。ホワイトきゃんばすの卒園児で、小4の男子が「先生・・・ドッジボールで、6年生の顔にボールを当てちゃったんだけど、謝っておいた方がいいかなぁ~」との話があったそうです。「もちろん、○○君の口でちゃんと謝った方がいいなぁ~」と答え、彼はきちんと「ごめんなさい」を伝えることができました。素敵な言葉のキャッチボールができたようです。

 

保育園の年長園児は、お昼の勉強タイム(勉強以外のことをやっている事が多いですが)に、耳を傾けると、様々な言葉のキャッチボールが行われています。勉強を教える声であったり、好きなキャラクターの話だったり、それは色々ですが、子どもたち同士で考えを深め、友だちとの考え方の違いも知ることになります。やがて、この子たちが大人に成長する過程で、SNSがどんな進化になっているかわかりませんが、誹謗中傷がなくなることはないでしょう。相手の顔を見ながら言葉のキャッチボールをする力を育てることが、必要だなぁ~とつくづく思う次第です。

 

子どもたちの会話に耳を傾けながら、その会話に介入しすぎないように、できるだけ子どもたち同士で話し合いを完結させるように見守りたいですね。大谷選手の豪快なプレゼントは、野球のキャッチボールだけでなく、「言葉のキャッチボールもたくさんやって!」というメッセージとして受け止めたいですね。