ビール伝道士

昨日夕方、さいたま市も雪が降りました。お迎えのママが、「みぞれになって寒いですよ」と言いながら、雨がっぱがびしょ濡れでした。積もることはなかったですが、今シーズンは暖冬ですので、次は雪が降るのかなぁ~?という感じです。保育園の子どもたちには、屋上で思いっきり雪遊びをさせたいですが、大人の本音は違います。(笑)

 

さて、お酒の中では「ビール」は最もよく飲まれていますね。「とりあえずビール」です。(笑)

 

そんなビールの中で、今では「クラフトビール」が注目されていますね。前はよく「地ビール」なんて言っていましたが、どう呼ぶかは明確な定義はないそうです。日本では、1994年の酒税法改正により、ビールの最低製造数量基準が、2000キロリットルから60キロリットルに引き下げられたことを機に、全国各地に小規模醸造会社が登場して「地ビール」と総称されるようになったそうです。一時は300社以上の自ビール会社があったそうです。

 

しかし、「地ビール」は、観光土産的な要素が強く、おいしさの追求については、技術者のレベルもままならず、値段が高かったり、味もくせが強すぎで、決しておいしいとは言えないビールもたくさん出てきました。どちらかというと「地ビールブーム」の中で拡大しましたが、ブームはやがて終息します。その後、ビール職人が精魂込めて、品質重視で作られたビールに淘汰され、現在は「クラフトビール」と呼ばれる150社ほどに落ち着いたようです。

 

今日は、そんな埼玉県のクラフトビールを代表する、COEDOビールの話です。埼玉県川越市の特産品のサツマイモなどを使った独自レシピでつくられる、コエドブルワリーという会社のクラフトビールです。COEDOビールも規制緩和の波に乗って、1996年に生まれたのですが、地ビールブーム終焉後は厳しい経営を強いられたようです。

 

そこで、2006年から「ビール伝道士」という専属営業職を作り、地道に飲食店や酒販店との関係を強くしていったのです。飲食店との商談が成立すると、普通なら問屋を通さずに直接取引をして利益率を確保する手法が一般的ですが、酒販店に入ってもらうことで、流通全体のことを考える営業戦略をとったそうです。

 

ドイツのビール職人を招き、その技を受け継ぎ、川越の食材を活用した付加価値で、プレミアムクラフトビールとしての商品力を磨き、そして、「ビール伝道士」が、市場に広めていく・・・・まさに、もの作りと営業力が連携して、日本を代表するクラフトビールになったのです。

 

このビールは、地元川越の多くの人たちの愛情に支えられているのです。川越まつりでは、COEDOビールを提供する店が多すぎて・・・他のビールはないのか?と思うほどです。こんな、広がり方の商品は、いいですね。