今日は、明日の発表会リハーサルを前に、子どもたちは、練習はそこそこに、屋上でたっぷりと遊びました。1・2歳児の園児が大根を引っこ抜きます。まだ、一人では抜けませんが、園長が手伝って、大きな大根が出てくると「わぁ~だいこんだ!」と大喜びです。収穫体験は、子どもたちにとっては、スーパーで並んでいる野菜が、畑ではどうなっているのかを学ぶきっかけにもなります。私が子どもの頃は、近所の農家の仕事を手伝ったりしたので、野菜がどう土の中で育っているのか、当たり前に知っていましたが、今の子どもたちは知る由もありません。ホワイトきゃんばすの子どもたちは、屋上ファームで学んでいます。
さて、私の大学時代の同期の一人が、かつて50歳を前にして「俺、今大学に通っているんだよ」と、いいおっさんが、笑顔で目を輝かせながら言っていました。リスキリング(学び直し)をやっていたのです。「学生たちは、自分の子どもの年代だけど、しっかりしてるし、とても刺激があるよ」と言っていました。
今、社会人向けのリスキリング講座を開設する大学が増えているそうです。大学が持つ専門性や研究成果などの強みを生かし、デジタル人材育成など、企業側のニーズを取り込むのが狙いです。もちろん、その背景には、18歳人口が減少するなか、社会人教育を新たな収益源に育てたいという思惑があります。
確かに、少子化で大学運営は厳しさを増しています。文科省の推計では、2022年に約63万人だった大学入学者数は、2050年には約49万人にまで減る見通しです。現在の大学の定員の2割分が埋まらなくなる計算です。よって、社会人向けの履修証明プログラムを開設している大学は、2017年度の163校から、2021年度204校に増加しています。
テレビCMでよく目にする、転職サイトを運営する「ビズリーチ」が、30歳以上の会員に行った調査によると、リスキリングに取り組んでいる人の割合は67.6%だったそうです。受講する会社員の目的は、「知識とスキルを高め、会社に貢献したい」が多いそうですが、「自身の市場価値を上げ、転職する際の大きな武器になる」という人も多いのでしょう。
「地域イノベーションプロデューサー塾」「マネジメント実践講座」「公共政策リスキリング講座」「社内グリーン推進リーダー育成プログラム」・・・こんなところが、大学が提供するリスキリング講座です。
しかし、リスキリングは、わざわざ大学に行かなくたって、民間事業者が提供する講座でいいのではないか・・・私も、民間企業で働いていた時の社外研修では、マネジメントにかかわる研修を受け、仕事にも役立ちました。
大学の利点は、知識やスキルを体系的に学べる点だそうです。例えば、インボイス制度の概要を知りたいだけなら無料動画を見た方が早いですが、制度ができた法的な背景や会計について幅広く学び、知識を応用したい人にとっては、関連する講座の多い大学の方が役に立つのです。
「終身雇用」という概念が、多くの企業でなくなってきた現代社会では、会社に残る人も、転職して自分をアピールする人にも、付加価値となるスキルが多くあった方がいいのです。社会人の学びのニーズは、絶えず変化しているのですね。
あぁ~私たちは、死ぬまで学び続けるのです。