不登校は親の責任!?

発表会ダンス「やってみよう」は、子どもたちの私服が衣装です。男子はキャップをかぶり、女子はリボンでオシャレに、派手な格好で踊ります。音楽もPOPなので、子どもたちの自由な衣装が映えます。本番でも楽しいダンスになりそうですね。

 

さて、児童生徒の不登校が増えているという報道は、テレビなどでよく目にするようになりましたが、2022年度に30日以上登校せず「不登校」とされた小中学生は29万9千人と、6年連続で過去最高を更新しています。同時に、親は追いつめられます。10月に滋賀県のある自治体の市長が「不登校の大半は親の責任」と発言し、不登校に悩む多くの親や関係者から、驚きの怒りの声が上がりました。

 

NPO法人「登校拒否・不登校を考える全国ネット」の中村代表は、「いまだに、『不登校は親の責任』『甘やかし』と考える人が一定数います。そうした人たちは、不登校の親の声を聞いたことがないのだと思います」と言います。

 

学校現場の教員は、「学校に来なくてもいいですよ」という対応は、最近のことで、親を責めるつもりはなくても、「頑張って学校に連れてきてください」と働きかけることがあります。その結果、さらに状況が悪化し、親は自分が悪いと自らを責めることになってしまいます。

 

全国ネットは、不登校の子どもを持つ親にインターネットでアンケートを実施し、574人から回答がありました。「不登校がきっかけで親に生じた変化は?」を選ぶ問いでは、「学校や社会への考え方や価値観が変わった」「自分を責めた」「孤独感、孤立感が増した」「家族との関係が悪くなった」など、親自身が追い詰められる状況が明らかになったのです。

 

私のような昭和世代の親は、自分が子どもの頃は学校に行くのが当然と思っていた世代です。多様な生き方が大事だと思いながら、いざ自分の子どもが不登校になると、情報もないため孤立し、どうしていいかわからなくなってしまうのです。

 

そんな中で、全国ネットの中村代表は、「親の居場所」が重要だと言います。居場所になるのは、地元の不登校親の会、教育委員会の教育相談センターや児童相談所、各自治体の教育支援センターなどだそうです。

 

子どもの不登校をきっかけに、親は仕事を辞めざるを得なくなり、経済的にも苦しくなります。子どもの不登校を機に、収入が減った世帯は約34%にもなるそうです。子どもをフリースクールに通わせると、さらに家計の負担が増えますね。

 

不登校新聞の茂手木さんは「不登校の親は繋がりと情報の2点が重要」と言います。つまり、「子どもが不登校になると親が責任を感じ、その先どうなるか不安を抱えるのは、モデルケースがないからです。そのためには、同じ経験をした親同士が集まり、話ができ聞ける場が必要。繋がりをつくり、情報を共有していくことが大事です」と語ります。

 

そして、「不登校の子どもが何に苦しんでいるかといえば、親が自分のことで悩み苦しんでいること。子どもは自分のことで、親を苦しめたくないんです。親が自分の人生を楽しく歩んでいてくれることが、子どもが元気になる一番の近道です」

 

どうですか・・・親が悩む姿を子どもは見たくないことは、間違いないですね。簡単ではありませんが、親は、時には子どものことを考えず、遊んだり趣味に時間を使ったり楽しく生きることも大事だということですね。

 

保育園ホワイトきゃんばすを卒園した小学生が不登校になり、母親の相談に乗ったことがありますが、「無理に学校に行かせることもないし、どうして?と質問攻めも決してやらないように」とアドバイスしましたが、親が楽しい人生を見せることが大事であることを今回学びました。