今日の練習は、「勇気100%」の歌とダンスを忍者の衣装を身に着けて、やってみました。かっこいい忍者が20人以上になり、なかなかの迫力です。子どもたちも、自分の姿に酔い、素晴らしいパフォーマンスへとつなげます。いい感じです。
さて、「5歳児健診」をご存じですか。国が定めた健康診断には5歳児健診はありませんが、自治体が任意で実施しています。政府は、2023年度補正予算に、費用の半分を自治体に助成する事業を盛り込み、本格的に5歳児健診の支援に乗り出しました。
大分県津久見市では、2008年度に5歳児健診を始めました。医師が診察したり、保健師が保護者に子どもの普段の状況を聞き取ったりします。同世代と遊ぶ様子を観察し、集団行動や子どもの反応などを通して、発達障害の可能性を見極めます。
母子健康法に基づき、「3~6か月」「9~11か月」「1歳半」「3歳児」を対象に、市町村が義務として健診を行っていますが、3歳児健診の後は、小学校入学前に受ける就学前健診まで、約3年間の空白期間が発生してしまうのです。
発達障害があるかどうかについては、1歳半健診では、ほぼ「様子を見ましょう」でスルーされます。そして、3歳児健診でも「まだ3歳ですので、引き続き成長を見ながら判断していきましょう」と言われることが多く、親が積極的に「我が子は発達障害かもしれないから、しっかりと診てもらおう」と踏み込まない限り、様子見になることが多いのです。そして、いよいよ小学生になるという段階で、普通学級にするか特別支援学級にするかどうか、明確な判断ができず、迷い、バタバタしてしまうのです。
保育園では、過去に、何度もそんな事例を経験してきました。津久見市が、5歳児健診を始めたのは、大分大学から「発達障害の子どもを早く見つければ、入学前に準備ができる」と提案を受けたのがきっかけです。
例えば、軽い発達障害の傾向が見られた男の子が通う保育園では、市から情報が伝えられると、机に時計を置き、着席や読書を終える時間を守れたらシールをあげるなどして、男の子がきちんと時間を守れるように、対策を講じることにつながったそうです。
今では、発達障害は一つの個性として捉えられており、津久見市の取り組みは、早期に「発達障害のレッテルを貼る」ことではありません。「発達障害を早期発見し、地域ぐるみで学びやすい環境づくりを進めることが重要」と考えています。
発達障害は、傾向が同じであることはほとんどなく、一人一人への対応が必要になっていきます。そして、成長とともに完治することはないと言われています。発達障害の子どもたちが、やがて大人になり就職して仕事をすることまで考えると、親も、早く情報を持ち、我が子をどうやってケアしていくかが大切になってきます。
発達障害の子は、小学校で必ず特別支援学級に行くわけではありません。勉強以外の体育や音楽は、普通学級という選択肢もあるし、学校や担任の協力をもらって、普通学級で過ごすという選択肢もあります。親が選択をするのですが、早期に我が子が発達障害とわかっていれば、より子どもの成長や可能性を考えた選択ができるのです。
こう考えると、5歳児健診が全国に広がっていくことが望ましいですね。