日本はいい国!? 夢と現実

本日は、北風の強風の中で、向かい風に立ち向かいながら、30メートル自転車をこぎ続けた年少男子が、ついに自転車に乗れるようになりました。これで、寺子屋園児26名の中で、自転車に乗れない園児は、たった一人だけとなりました。じっくりと、焦らないで、寺子屋園児が全員自転車に乗れるように、見守っていきます。

 

さて、2011年東日本大震災があった直後に、私は、保育園を立ち上げるべく、準備をスタートさせました。4月は、家族サービスでベトナムに旅行に出かけます。子どもたち3人がまだ小さかった頃は、よくキャンプなどに出かけていましたが、すでに高校2年・中学3年・小学6年になっていたので、なかなか家族全員で旅行に出る機会がありませんでした。そんな中、娘たちのリクエストで「ベトナム」行きとなったのです。

 

最大都市「ホーチミン市」を拠点にした旅でしたが、街中を走るバイクの大群に、「どうやって道路を横断するの?」とびっくりします。横断するには、勝手に歩いていけば、バイクが人を避けるので、勇気が問われます。(笑)

 

バイクを見ると、そのほとんどが、ホンダやヤマハの日本製のバイクです。タクシードライバーが、「いつか日本で働きたい」と言い、「日本人はみな優しい」と微笑みます。ベトナム人は、「親日」派であることが、多くの日本人が持っている印象だと思います。この時は、2011年です。その通りだったかもしれません。しかし、10年以上経った今でもそうでしょうか。最近は「日本に来る前はいい国だと思っていたのに」という失望の声が多く聞かれるそうです。

 

「クリーニング会社で働いたが、日本人社員からいじめに遭い、顔を拳で殴られる暴力を受けた。受け入れ先企業を監視する管理団体に相談したものの、「はいはい。分かりました」と軽くあしらわれたと、あるベトナム人女性が話します。

 

「技能実習生」の話は、よく聞きますね。母国の送り出しに、機関に支払う金を捻出するために、実家を担保にしたり借金をします。しかし、日本で実際に働くと、月収は10万ほどで、ベトナムの家族への仕送りや借金を差し引くと、手元に残る金額は2万ほどになってしまいます。ろくな食事などできないで、かつ1日12時間も働かせていると言います。

 

日本にいる外国人技能実習生は35万人と言われています。このうち52%がベトナム人だそうで、劣悪な労働環境に耐えかねて行方をくらます人も多く、1年間の失踪者は、実習生全体で約9000人だそうです。憧れの国「日本」から、数々の悪質な「仕打ち」を受けたことになります。

 

技能実習生の過酷な労働実態は、海外でも知られるようになり、国際経営開発研究所(スイス)による世界競争力ランキングでは、かつて1位だった日本は、今年は35位に後退したそうです。

 

保育園に近いコンビニエンスストアでは、ベトナム人・インド人のアルバイトが働いています。接客も問題なく日本語も普通に話していますので、客としても、何ら問題はありません。

 

少子高齢化、人口減が進む日本で、「働き手」の外国人の割合は、どんどん高くなっていくことは間違いないです。日本が、「いい国」であり続けるために、外国人労働者に対して、変わらなけばならないことが多いですね。