この3連休で、子どもたちは、東京ディズニーランド・動物園・おじいちゃんおばあちゃんのおうち・映画鑑賞など、大いに楽しんだようです。中には、熱が下がらずに寝込んでいる子もいましたが、天気にも恵まれ、充実した週末を過ごしたようです。
私は、3日の文化の日と5日の日曜日に、次女の引っ越しの作業員&買い出しスポンサーとなっていました。大学4年から1人暮らしを初めて、今回の引っ越し先は、柴又です。そうです。「男はつらいよ」の寅さんの柴又です。学生時代のアルバイトと社会人になったから貯めたお金で、小ぎれいなワンルームの部屋を借りたのです。ただし、柴又というのが、渋いところです。
日曜日、冷蔵庫を運んだ後のランチタイムで、近くにある不思議な店に食事に行きました。「旅の食堂 ととら亭」という夫婦二人で営むお店です。この夫婦が、世界各国を旅しながら出会った料理をアレンジせずに再現し提供します。3か月ごとにランチメニューが変わるのですが、ディナータイムは、夫婦が追求した「世界の餃子」をメインに、多くの世界の味が楽しめます。
フレンチでも、イタリアンでも、中華でも和食でもない、世界の料理が味わえる店なのです。えっ?誰がどうやって料理を作っているの?と大いに疑問ですね。そこで、店主に多くの疑問を聞いてみました。
①こんなコンセプトの店。聞いたことがありませんね。いったいどうしてこの店を?
「こんなメチャクチャな店は、他にやろうという人は、いないでしょうね。非効率だし。でも、この店の考え方は、ただ料理を出すのではなく、情報を伝えるだけでもありません。僕たちが、旅の中で出会った料理の経験をシェアする店なんです」
②世界の料理を現地の味で再現するなんて、できるの?
「僕は、作るほうはダメで、ホールとおしゃべりが担当です。作るのは、妻ですが、彼女は、フランス料理とドイツ料理のシェフをやっていました。たいがい食べてみると、素材や香辛料などの予測がつきます。あとは、店の人への聞き取り調査や、レストランの近くの市場をぶらつくと、ヒントが見つかります」
③新たな料理を見つけに、定期的に世界へ旅に出るのですか?
「はい。今月末からしばらくの間、オーストラリアに行ってきます。その間、店は閉めます。オーストラリアの料理は、大味でおいしくないと言われてますが、絶品を探す旅をします。パースからレンターカーで、おいしい料理を探す旅です」
まだまだ、話は尽きなかったのですが、現場の味を再現するために、シェフの奥様は、調味料をグラム単位で変えながら、試作を繰り返すそうです。ただおいしい料理なら、誰でも作ることができますが、これを商業ベースに乗せないといけません。食材や香辛料などが、日本で手に入るか・・・など、レシピ作りには余念がないそうです。
そして、店主の著書「世界まるごとギョーザの旅」を購入しました。その際に、レジに立つ店主にサインをいただきました。いわゆる、紀伊国屋書店でやっているような、サイン本となったのです。店主は「僕のサインは、どうも落書きと間違えられることが多くて・・・」とユーモアたっぷりです。
なんだか、この夫婦の生き方を見ていると、素直に「素敵だなぁ~」と思います。二人が一番大好きな、旅とおいしい料理を一緒にして、生きていくための仕事にしているなんて、うらやましいですね。
次女の住む柴又に遊びに行くときは、この「ととら亭」に足を運んでから、柴又名物の「草だんご」を食べることにします。(笑)