運動会が終わり、子どもたちが、のびのびと屋上遊びを楽しんでいるのですが、自転車免許証を目指す園児もいます。年長・年中園児19名は全員自転車に乗れます。年少園児7名のうちすでに2名が自転車免許証を取得しています。残り5人を何とか3月末の今年度中に、自転車に乗れるようにしたいと思っています。
5人中2人は、すでに10メートルぐらい乗ることができます。本人もやる気満々ですが、恐怖心の壁をまだ乗り越えられません。でも、時間の問題ですので、今月中には何とかできるでしょう。
男子1名は、まったく自転車に興味がなかったのですが、周りに刺激を受けて、ストライダーから始めます。運動能力が高いので、初日でスイスイ進めるようになりました。残り2名の女子は、3月までに乗れるように、じっくりやっていきます。ここ4年、年度末までに寺子屋全員が自転車に乗れるようになっているので、今年度も、頑張ってもらいます。
さて、私は「工藤阿須加の農業はじめました」のような、農業に関する番組は、欠かさず見ています。屋上のホワイトきゃんばすファームの勉強のためにもなります。工藤さんは、プロ野球で活躍し、監督としても日本一となった工藤投手の息子さんです。農業大学を卒業し、大学時代はテニスの日本チャンピオンです。
この番組に出演する就農者は、付加価値を見い出し、成功した人が多いのですが、日本の農家は、野菜を作ることに長けていても、それに、付加価値をつけて販売することが苦手です。農林水産省が、農業の6次産業化を提唱して久しいですが、1次(作る)2次(売る)3次(付加価値をつけたサービス)を合計して、6次産業にしないと、日本の農業の未来は明るくならないという考えです。
農協に言い値で納品するのではなく、高級レストランの食材として直接取引する。道の駅などに自分で価格を決めて販売する。ネット販売でマーケットを世界に向ける。マルシェなどのイベントに参加しお客様の顔を見て販売する。などなど、若い就農者を中心に、日本の農業が「儲かる農業」に変わりつつあります。
そんな農業を応援するのが、農業をはじめとする1次産業に特化したデザイン・プランディング会社「ファームステッド」の阿部岳(あべがく)さんです。阿部さんは、「東京で学んだデザインの実践を、地方の農業のために使える人間はそういない。自分がやるべき仕事はこれだと思いました」と語ります。
仕事の核は、農場のシンボルマーク作りです。企業にロゴがあるように農場にも「顔」が必要です。今では、全国80か所の市町村で180以上の農場などのデザインを手がけたそうです。シンボルマークは「百年先も使う家紋になるもの」という考えで、生産者ととことん対話をして、その農場の強みを見つけだして作っていくそうです。
出来上がったシンボルマークを見て「何かやれそうな気がした」「背中を押してもらえた」と生産者の方々から教えてもらって、デザインの力を実感するようです。
民間企業なら当たり前の発想を農業に取り入れることで、6次産業化が進んでいくのです。阿部さんの仕事は、「農業×デザイン」で、農家さんが、やる気が起きる魔法をかけているのかもしれませんね。