大道芸人 チクリーノ

今日は朝からいい天気ですね。しかも暑くない。ようやく秋晴れという言葉が使えるようになりました。

 

さて、昨日は、横浜あたりをぶらぶらしていました。まずは、東神奈川駅にある「駅そば」を食べます。ここにある「日栄軒」は、創業が1918年で105年の歴史があります。現存する駅そば店の中では、一番歴史が古い店といわれています。そこで、「穴子天そば600円」をいただきました。つゆの味にこだわりがあって、鹿児島県枕崎のサバと高知県土佐清水のカツオ節からだしを取った濃い仕上がりで、創業以来変えてないそうです。器からはみ出るくらいの大きな穴子に、つゆがしみ込んで、美味しかったですね。

 

そして、桜木町から横浜みなとみらいをぶらぶら歩いて、山下公園に到着。そこで、素敵なパフォーマンスに出会いました。大道芸です。路上や広場、ショッピングセンターの中などで、ジャグリングやパントマイム、アクロバット、歌や踊りを披露するものです。私は、積極的に大道芸フェスティバルなどを見に行った経験はありませんが、公園やショッピングセンターなどで、大道芸が始まると、見入ってしまいます。

 

山下公園に到着すると、黒いマント、帽子、黒いマスクで顔を隠した、怪しい人物がパフォーマンスを始めました。最初は2本足で歩いていますが、足が3本、4本と増えていきます。観衆は、「何が始まるんだ!」と、不思議な期待感で満ち溢れてきました。

 

いよいよ、大道芸人「チクリーノ」さんの、「レストラン チクリーノ」のパフォーマンスが始まりました。

 

ストーリー性があるパフォーマンスです。時々マジックやパントマイムを取り入れながら、ブラックユーモアが随所にちりばめられています。大道芸と言えば、ジャグリングやアクロバティックな技を披露するパフォーマンスが主流ですが、どんなカテゴリーにも当てはまらない、圧巻の内容でした。演技終了後に行われる「お会計」(レストランチクリーノなので・・・)は、そのパフォーマンスへの感動で、多くの札束が投げ込まれました。

 

チクリーノさんは、10年間サラリーマン生活を送り、28歳で大道芸1本で生きていく道を選んだそうです。大道芸人は、多くが高収入の暮らしをしているわけではありません。むしろ、アルバイトをしながらなんとか食べていっている・・・劇団員の様かもしれません。でも、どこの誰ともわからない、その辺を通りかかった人を呼び込んで、自分の芸を見せる。私には絶対にできないですが、その生き方に憧れますね。

 

チクリーノさんは、8月にスコットランドのエジンバラで開かれた大道芸のフェスティバルに参加したそうです。旅費宿泊費で60万かかって、投げ銭で得た収入は20万ほど。ざっと40万円の赤字です。でも、人気投票で1位に選ばれたことが、彼の大きな名誉です。

 

そんな大道芸人のパフォーマンスや生きざまに、ほっこりした昨日の出来事でした。