昨夜の「お月様」は、本当に大きくて迫力がありましたね。スーパーブルームンと呼ばれるそうで、保育園の子どもたちの家庭でも、天体観測が行われたようです。今年度は、6月の社会科見学でさいたま市宇宙劇場・サマーキャンプでの天体観測など、宇宙を学ぶ機会が何度かありましたが、スーパーブルームンも子どもたちの好奇心をくすぐったようです。
さて、今日は、9月1日ですね。関東大震災から100年目となります。そして、もう一つ9月1日という日は、教育関係者にとっては、心配な日でもあります。2015年度版自殺対策白書には、約40年間を集計した「18歳以下の日別自殺者数」というグラフがあります。9月1日を挟んだ数日間、命を絶つ子どもが年間で最も多くなるのです。
NPO法人「ストップいじめ!ナビ」では、「心のAEDを準備して」と言います。そこで、「死にたい気持ちに対処するためのプラントとして作成したのが、PCOP(ピーコック)です。イメージとしては、消えたい・死にたいという気持ちから、実際の死に至るまでの間を食い止めるツールです。
まずは、紙と鉛筆を用意します。スマホやパソコンでも大丈夫です。以下の5つの項目をスマホサイズの小さな紙に書きだします。そして、いつでも見られるようにしておくのです。
①警告サイン(自分が危機的状況に陥るきっかけは?)
眠れない・自傷行為をした・食欲がない
②セルフマネジメントの方法(体力がないときもできることを挙げておく)
ゲームをする・漫画を読む・犬をなでる・推しの顔を思い浮かべる
③生きる理由(自殺を考えている時に生きる理由を思い出すのは難しいので書いておく)
おばあちゃんや犬のマロンが悲しむから
④サポーター(思い出して心が和らぐ人など)
おばあちゃん
⑤緊急連絡先(相談窓口や119など)
よろそいホットライン 0120-279-338
このPCOPの元になったのは、米軍人の自殺対策として開発された「危機対応プラン」で、このプランを実施した兵士の自殺は、標準の治療を受けた兵士と比べて76%減少したそうです。
子どもの自殺リスクが見逃されてしまう理由は、死にたい気持ちが明確になるほど、助けを求めなくなる傾向が高くなり、周りが見えなくなってしまうからだそうです。大人側から手を差し伸べる必要があると言えます。
「心配しているけど、そっとしておく」という対応をしたがために、子どもの命が奪われているのが現状だそうです。そう考えると、大人がPCOPなどのツールを活用を促すことが大事になります。ただし、子どもが作ったPCOPに対して「コントロールしない、否定しない、問題を解決しようとしない」ことを意識するのが大切とのこと。
難しい問題ですが、何をおいても、子どもの命を守る・・・これが一番であることは、間違いありません。