今日は、家の中の整理をしていると、私の祖父(父方)の葬儀の写真が出てきました。私が生まれる前に祖父は亡くなっているのですが、父にあてた妹(私の叔母)の手紙がありました。まだ叔母は生きていますが、もう何年も会っていません。父は、当時新婚で東京都板橋区のアパートに住んでいました。葬儀が終わっての様子がつづられています。すごい達筆です。
叔母は、当時の女性としては、昔からの悪しき慣習や男社会をぶち壊すくらいの、先鋭的な考えを持っていて、妾として好きな男性との子どもを産みます。そのことを、親も兄弟も認めてくれないばかりか、ほぼ孤立している中で、私の父だけが、そんな叔母を理解していたようです。私の父は9人兄弟の6番目でしたが、8番目の叔母は、長男(床屋さんで戦争体験者)との確執があったことをその手紙で知りました。
父も亡くなり、父の兄弟で生きているのは、その叔母さん含め2人だけですが、私の先祖のことで、知らないままのことが、たくさんあるのでしょう。
さて、世の中は、「廃棄食品」をなくすという、環境意識がどんどん高まっていますね。そんな中、規格外で廃棄されるなど有効活用されていない食品を別の製品に再生させる「アップサイクル」の取り組みが、食品業界で活発化しているようです。
キューピーグループは6月、キャベツの芯を使用したミネストローネやポタージュなどをさいたま市のコープと共同開発したそうです。芯はキャベツ全体の重さの約1割を占めますが、繊維質で硬く、廃棄されることが多い部位です。ただし、甘み成分や食物繊維が多く、煮込み料理に適しています。
食品宅配のオイシックスでは、カフェチェーン「プロント」のコーヒー豆のかすを使ったあられだったり、チョーヤ梅酒の梅酒に使われた後の梅をドライフルーツとして販売しています。アップサイクル食品の売上を20億円に成長させるビジョンです。
食品以外にもあります。伊藤園は、「お~いお茶」の生産過程で出る茶殻を活用し、ミズノと人工芝を共同開発しました。ペットボトル43万本の茶殻と樹脂を混ぜたチップを使用し、帝京長岡高校のサッカーグランドが完成しました。
明治製菓は、カカオ豆のまわりを包む皮「カカオハスク」を粉砕し、小物入れや花瓶などの素材として活用されているそうです。チョコレートの甘い香りも楽しめるとのこと。
今後、「アップサイクル」の市場は、毎年6.2%以上の成長が見込まれるそうです。一般の消費者の感覚で考えると、どうせモノを買うのなら「うんちくが語れる」ものに、付加価値を感じますね。「アップサイクル」に挑む企業は、環境に取り組む社会的役割を担う企業として、評価されるのでしょう。