今日も二人のママがボランティアでプール活動をフォローしてくれました。子どもたちは、ボランティアのパパやママに対しては、どんどん水をかけていいと思っているようで、今日も二人のママがずぶ濡れの犠牲になりました。(笑)
さて、このブログでも何度となく話題にする「もう一つの居場所」について、今日は話します。家でも学校でも職場でもない「もう一つ居場所」が大切だと、多くの人が認識していますね。色々な悩みが生じて、リラックスして過ごせる場所が必要だからです。
都内で唯一残る路面電車「都営荒川線」の終点、三ノ輪橋駅から歩いてすぐの「ジョイフル三の輪商店街」の一角に「なかにし堂」という街の図書館があります。ここは「子どもも大人も誰でもどうぞ」と、本を読んでも、誰かとおしゃべりしても、ちょっと椅子で休んでいくだけでも構わない場所です。
ここを友だちとの待ち合わせ場所にしていた子や、漫画本を読みに来た子が、いつの間にか一緒にゲームを楽しんでいます。お菓子を差し入れていく人もいます。この場に集まる中高生が「先生」になって、地域の高齢者にスマートフォンの使い方を教えたこともあるそうです。
「いろいろな人が来るようになって、みんながやりたいこと、『いい』と思うことを続けていたらこうなった」と店主の野口さんは語ります。野口さんは、遊びに来る子どもたちの保護者の要望で始めた個別指導の塾も行っています。「学校の勉強が苦手な子も、学ぶこと、知ることの喜び、『できた』という気持ちを取り戻してほしい」と野口さんは考えています。
ここに来る高校1年生の三原さんが「秋に、一緒に文化祭を企画しよう」と呼びかけ始めたそうです。「自分のほかにも、学校に通うことができない子や、家庭の事情で家に帰りづらい子がいます。みんながそれぞれ、やりたいことをやれる。そんな文化祭にしたい」と三原さんを中心に、一歩踏み出したようです。
「なかにし堂」に集まる人たちは、『自分は、この地域で応援されているんだ』と感じて、頑張らなくても、自分でできることをやっているのです。