うなぎが食べた~い!

4歳男の子のおうちで大事に育てていた「とうもろこし」が、カラスに食べられてしまったそうです。保育園の屋上ファームのとうもろこし畑も、4列のうち一番手前が、すべてカラスに食べられています。カラスも生きていかねばならないので、恨みはないですが、子どもたちが食べる分がなくなってしまうので、今日は、全てのとうもろこしを収穫して、夕方のおやつで食べました。

 

虫がかじっていたり、不格好ですが、甘さは最高です。とうもろこしやえだまめは、とれたてをすぐに茹でろ!というように、時間の経過と共に、甘さがなくなっていきます。とれたての「甘~い」とうもろこしを食べて、子どもたちは大満足です。

 

さて、今年の「土用の丑の日」は、7月30日ですね。私が子どもの頃から、うなぎは高級な食べ物として、めったに食べられるものではありませんでした。それに、輪をかけて、近年うなぎの供給量は減少し、価格はさらに高騰し、近い将来、食卓から消える可能性もあり・・・と言われています。

 

うなぎは、縄文時代の遺跡から骨が見つかるなど、古来から日本人にとっては、身近な存在でした。江戸時代後期には、甘辛いかば焼きが庶民に浸透します。幕府があり、武士が多かった関東では、切腹を連想させる腹開きではなく、背開きが広まりました。軽く焼いた後に蒸して再び焼くのが一般的で、ふっくらとした食感が特徴です。一方、関西は商人が多く、「腹を割って話す」ことが好まれ、腹開きが主流になりました。時間をかけて焼くため、表面はパリッとしながら、とろりと脂も楽しめる味です。

 

ここまで、読むと、もう「うなぎが食べた~い!」になってきましたね。

 

江戸後期、1852年には、江戸のうなぎ屋ランキング「江戸前大蒲焼番付」ができて、200軒以上のうなぎ店が名を連ねたそうです。

 

江戸、明治、大正、昭和、平成・・・そして令和の今、うなぎの供給量が減少し、価格高騰が続いています。水産庁によると、輸入養殖を含む2021年の全国のうなぎ供給量は、6万3000トンで、2000年の4割にまで減ったそうです。

 

うなぎの養殖には、海でとれる稚魚のシラスウナギが使われますが、このシラスウナギが減少傾向にあることと、欧州連合などは、シラスウナギの輸出を原則禁止しています。ここで、注目されるのが「完全養殖」です。

 

二ホンウナギのふ化から産卵までを人の手で行う研究です。難しいのは、ふ化してから稚魚のシラスウナギになるまでの段階だそうです。この期間が200~300日もかかり、他の養殖魚より長く、事故や病気のリスクが高くなります。専用のエサや水槽を用意し、エサやりは1日5回、水槽は毎日掃除する必要があるなど、手間も費用もかかるといいます。

 

それでも、2016年には、稚魚一匹あたり2万7750円だったコストも2020年には3026円まで下がったそうです。天然のシラスウナギが数百円で購入できるので、そのレベルになれば、もう少し安くうなぎが食べられるようになるかもしれません。

 

「土用の丑の日くらいは、うなぎを食べよう」ではなくて、せいぜい、月に1回くらいは「うなぎが食べたい!」ものですね。ナマズや大豆で代替品が市場に出ていますが、これはこれで否定するものではありません。ただし、うなぎは誰もが認める「日本の食文化」なので、やっぱり、うなぎじゃないと・・・(笑)