快適な夏を過ごしたい

 待ちに待った、屋上プールが本日スタートしました。大プールからスライダープールまで、5つのプールと、ベビーちゃん用のタライプールがラインナップです。毎年、初めて屋上プールを経験する園児が、どんな活躍を見せてくれるか楽しみですが、今年は、水を怖がらない園児ばかりです。1歳の女の子が、スライダープールに自ら挑戦しています。8月末までの2か月間・・・楽しい時間になりそうです。

 

さて、私のような昭和世代の人間が、夏になると口をそろえて「昔はこんなに暑くなかった。もっと、ずっと涼しかった」と必ず言います。

 

実際に、今から50年前の昭和47年8月の東京の平均気温は26.6度。最高気温が35度以上の猛暑日を記録したのはたった1日でした。一方、昨年8月の平均気温は27.5度、猛暑日は6日もありました。昭和世代のノスタルジーではなく、データからも年々暑くなっていることが分かります。

 

でも、ちょっと待った!です。当時は現代と違って学校や会社にエアコンが完備されていたわけではありません。エアコンはぜいたく品で、昭和40年のエアコン普及率はたったの2%でした。一方、2022年は91.9%です。冷蔵庫を開ければ、氷も簡単に出てきます。昭和30年代は、氷屋さんが売りに来て、切り出して買う特別なものだったのです。夏まつりのかき氷ように、氷屋さんからブロック氷を手配するような感覚ですね。

 

こう考えると、物理的には、今の方が涼しい夏を過ごしているはずなのに、どうして「昭和の方がもっとずっと涼しかった」と言われるのでしょうか。

 

はい、ずばり「打ち水」効果です。夏の早朝や夕方日が暮れてから地面に水をまくことで、地熱が水蒸気となって奪われ、地面の温度が下がるのです。加えて「打ち水」をした地面は、水のかかっていない地面との間の気圧差により風が吹きます。科学的にも、打ち水をした場合としない場合では、6度近く気温差があることが証明されています。また、地面が濡れていると視覚的にも涼しく感じますね。

 

この夏は、冷房なしで、打ち水をして、冷えたスイカとそうめんで涼を楽しむ・・・それと、ビールも用意します。どうですか・・・1日くらいやってみたいですね。