子どもたちは、この週末も楽し時間を過ごしたようです。茨城の海で潮干狩り、年長園児は、サマーキャンプに向けて、友だちのおうちに1人で泊ったようです。「ママがいなくても泣かなかったよ!」とドヤ顔です。そして、ファームの収穫(インゲン豆・ミニトマト・キュウリ)もいっぱいです。今日のお土産です。
さて、今年は3月のWBCで大いに盛り上がり、今後もバスケットボール・ラグビーと日本の力が世界にどこまで通用するか・・・楽しみなイベントが続きます。そんな中、もう一つの国際大会が20年ぶりに日本で行われます。「数学国際オリンピック」です。
参加国数は114か国・地域と過去最多だそうです。大会は、7月7日に幕張メッセで開幕します。1か国6人の代表選手たちが翌日から2日間にわたり、連日数学の難題を3問ずつを各4時間半で解いていきます。出題される問題は世界中の参加国から候補問題が送られてきて、最終的に各国の団長らの投票で決まります。採点も自国選手が有利にならないように複数の採点者が担当し、議論も盛んに行われるそうです。
成績優秀者には、金・銀・銅のメダルが授与されます。ただし、たとえば金メダルなら「12分の1の成績上位者」などのように、複数の選手に贈られるそうです。問題のレベルが気になりますね。大学入試の難問を富士山とすると、数学オリンピックの問題はエベレスト級だそうです。1問4時間半もかけて行う内容なので、私たち凡人には全くチンプンカンプンでしょう。
気になるのは、日本の順位ですね。昨年のノルウェー大会では、金1・銀4・銅1で、総合順位は8位でした。実は、過去10年間でベスト3に入ったことは、一度もありません。中国・アメリカが優勝の常連のようです。
日本の6人はどうやって選ばれるのか。代表選抜試験となる国内大会には4489人が挑戦、最終選考合宿を経て、6人の代表が決まるのです。超難関ですね。その後、4回の通信添削で強化を図るそうです。
日本代表が多く輩出する灘中・灘高校数学研究部を覗いてみます。部活動はかなりハードです。「中1は中1講義といって、中3の先輩から、中高6年間分の数学を1年間かけて習います」とのこと。教師の目からは、粗さも感じるそうですが、最後まで終わらせるのが目的だそうです。中2から本格的な現代数学の勉強に入るそうです。大学で使用される数学書を使うそうです。
「分野は生徒が決めるのですが、伝統的に線形代数、微積分、群論などが多いですね」とさらっと言われてしまいます。
「数学オリンピックの問題は美しい。解けたときの快感もあります」と参加者たちは語ります。私たちの想像のレベルをはるかに超えていますが、「数字」は世界共通語です。私は、文系出身ですので、難しい方程式は全くお手上げですが、社会人となり、商談やプレゼンテーションに数字を使わないと、全く話になりません。「多い少ない」という日本語は、人によってその数はまちまちですが、数字で10個なら誰もが10個をイメージできるのです。
昔は「数学やっても儲からない」と言われた時代もありました。今では、AI技術に数学理論が必要なので、そちらのビジネス方面に進む人も多いそうです。数学者としての道ももちろんあります。
今回の数学オリンピックで、日本が何位になるのかも気になるところですが、より多くの若者が、明日の世界を担う若者として、羽ばたいてもらいたいですね。