みなさんは、年に何回ぐらいコンビニを利用していますか。私は、依存はしていませんが、年間100回以上は買い物だけでなく、公共料金の支払いや印鑑証明書の交付などで利用しています。そんなコンビニエンスストアという業態が誕生したのが、1974年5月セブンイレブン豊洲店です。翌年6月にはローソンが大阪府豊中市で1号店を開業します。3大コンビニと言われるもう一社のファミリーマートは、1978年埼玉県狭山市に1号店を西友のファミリーマート事業部として開業しました。気がつけば、コンビニ誕生から50年です。
新しいものができる時は、すんなり支持されることは少ないもので、「深夜に来店する客の数なんて限られているでしょ・・・電気代が無駄」と言われたものの、「残業帰りに寄っても必ず開いている近所の便利な店」として市民権を獲得。その後は、ご存じの通り、弁当・おにぎり・スイーツ・あらゆる日常品までそろえて「アレ!を切らせたらコンビニへ行けばいい」という信頼を得ます。
商品の販売だけではありません。ATMの設置や光熱費をはじめとする各種支払いへの対応、宅配便集荷や受取りなど、社会インフラを支える域までやってきました。外国人観光客も日本のコンビニに「アメージング!」と叫ぶのです。
しかし、いまだに、コンビニに関する先入観があるような気がします。特に私のような昭和世代です。その一つが「コンビニ食を毎日食べ続けていると体によくないかも?」ですね。
ところが、各社は、店舗への商品納品の際も適正な温度管理が徹底されています。常温・冷蔵・冷凍それぞれの温度帯で適正な納品がされるので、おのずと食品添加物の使用も減っていて、国の基準を大きく下回る独自の基準でコントロールしています。つまり、コンビニ食を上手に組み合わせることで、健康的な食事をとることができるのです。
また、セブンイレブンでは、「地産地消」をコンビニビジネスの中で推進しています。その土地の原材料を使った商品の地産地消比率を現在の6%から2030年には30%まで拡大する方針だそうです。
「開いててよかった!」→社会のインフラから、今度は社会貢献や地球環境ににつながる取り組みに、わずか50年で変化しているのです。チャンスロスをなくせ!で、品切れを許さなかった本部の体質が、食品ロスをなくすために売り切れゴメン!や値引き販売も可になってきました。
世界でも類を見ない日本のコンビニ業態は、この先の50年では、どんなことになっていくのでしょうか。流通業界をリードしヒット商品を作り続けることは間違いないですね。