コーヒー豆のストーリー

今日の屋上ファームは、収穫ラッシュです。週末は天気が良かったこともあって、夏野菜がグングン成長していました。インゲン豆は、バケツではなくてタライに山盛りです。きゅうりは、ざっと30本は収穫しました。ミニトマトも赤くなってきました。ピーマンも白ナスも順調です。そして、メインは「ジャガイモ掘り」です。今年は雨が多いので、小ぶりのジャガイモを市場で見かけますが、大きいサイズがゴロゴロです。豊作となりました。夏野菜の収穫が、本格的にスタートしました。

 

さて、私が好きな「飯尾和樹のずん喫茶」というBSで放送されている番組があります。古くから続く「喫茶店」を飯尾さんが巡るだけの番組ですが、店主のコーヒーへのこだわりが詰まっている番組です。

 

私が中学の時に、喫茶店でコーヒーを頼むのに、「ホッとください」「アメリカンちょうだい」「ブレンドで」など、呼び方が色々なので、「なんで、コーヒー下さいと言わないの?」と不思議に思っていました。

 

また、私の初めての喫茶店は、小学4年生の時に、そろばん塾の先生に検定試験の帰りに連れて行ってもらった時でした。アイスコーヒーはまだ飲めなかったので、オレンジジュースを注文しました。ストローの上3センチのところが、ジャバラになっていて、どっちを上にするのか悩みました。最初は、ジャバラを下にしてグラスにストローを刺したのですが、周りを見ると、ジャバラを上にして、曲げて飲むのが正しいとわかり、前に座っているそろばんの先生に気づかれないように、ストローを逆に戻しました。(笑)

 

日本人が、コーヒーを当たり前に飲むようになったのは、欧米に比べると、ずっと最近のことですが、外国人の目には、自動販売機やコンビニに並ぶコーヒーの種類の豊富さに驚くそうです。

 

私が子どもの頃は、インスタントコーヒーなのに「ちがいがわかる人」ようなCMが流れていて、今思えば笑ってしまいますが、今では、豆にこだわるのはもちろんのこと、自分に合ったブレンドを楽しむ人が多くなってきました。また、休日にはお気に入りのカフェでゆっくりと過ごす一方で、平日は仕事の合間を縫って、チェーン店のコーヒーをテイクアウトするなど、飲み方も生活スタイルによって異なり、それに沿った商品が簡単に手に入るのも、日本の凄いところですね。

 

こんな感じで、コーヒーを飲む私たちは、「このコーヒー豆はどこで、どんな人が栽培している」のかも、知れるようになってきました。安さを追求するのではなく、「フェアトレード」商品を購入することにこだわる人もあります。

 

ところが、コーヒーの生産者は、「自分たちが作ったコーヒー豆が、どのように加工されて、誰がどんな風に飲んでいるか」については、ほとんど知りません。

 

そこで、年間約2万トンのコロンビアコーヒーの生豆を販売する会社のコーヒーマネージャーは、スーパーで売られている、産地の名前が記載された商品を生産者に送ったのです。生産者は、はじめて商品化された自分たちのコーヒー豆を見て、大感激したそうです。

 

生産者は、誰がどんな風に飲んでいるか知ることで意欲が高まり、自分の仕事により誇りを持ったそうです。

 

スーパーに行けば、「生産者の顔がわかる」地場農家の商品が販売されていますが、実は、生産者は、自分の野菜がどのように消費者に伝わっているのか、詳しくは知らないのかもしれませんね。生産者の意欲ややりがいアップの手段として、消費者の情報を知ることは、簡単で効果的かもしれませんね。