今日の寺子屋は、サツマイモの苗を植えました。3月のジャガイモは、そのまんまジャガイモのタネを土に埋めたのですが、同じイモでも、サツマイモは、葉と茎の部分を土の中に挿すように植えます。
「サツマイモを大きくするのは、何ですか?」と子どもたちに聞くと、「土」「水」と答える園児。間違いではないですが、「一番大事なものは?」に、5歳女の子が「太陽の光です」と答えました。大正解です。サツマイモは、戦後の食糧難に活躍しました。荒れた土地でもしっかりとイモになるからです。土が痩せていても、太陽さえもらえれば、サツマイモは大きくなります。
そんな畑仕事は、子どもたちは大好きですが、介護サービスを利用するお年寄りだって同じです。
岡山市のスーパー「コープ西大寺」の駐車場では、近くのデイサービス「どんぐりハウス」に通う80歳の女性が、草むしりをしながら「元気で働けるのは、ありがたいことじゃ」と、30分間かけて丁寧に雑草を抜き終わると、デイサービスのスタッフに「きれいになりましたね。お給料をもらいに行きましょう」と店内へ。女性は、コープの店長から「ありがとうございます」と言葉をかけられ、謝礼金の200円を受け取りました。そのお金で、スイーツを買った女性は、「体を動かすことも、甘いものも大好き。買い物ができて楽しい」と大満足です。
こうして、デイサービスなどで、有償のボランティアが広がっているそうです。冒頭の「どんぐりハウス」では、歩くことが好きな人には、地域内を散歩しながらダイレクトメールを投函してもらい、庭仕事が得意な人には草むしりをしてもらうなど、その人の「やりたいこと」や「できること」に合わせて取り入れています。「お年寄りが、『自分にできること、地域で役立てることがある』と感じ、生き生きとしている姿は、見ていてもうれしい。認知症の進行の抑制にもつながっている」といいます。
定年退職するまで、会社に貢献し、ばりばり働いた人が、仕事をしなくなると、「自分の存在意義」が見つけられずに、一気に認知症が進むことは、よくあることですね。デイサービスの活動自体が充実している。また、もともとコミュニケーション能力が高く、すぐに仲間を作れる人はいいですが、ただ、時間を過ごすだけの人が多いのも現実ですね。私の父は生前、デイサービスで将棋仲間を作ったりして楽しんでいましたが、母は、新たな人間関係を作るのがおっくうだったようで、よくデイサービスをさぼっていました。
働くデイサービスが広がっていけば、「家にこもりがちだった生活が、ここに来るようになって変わった。この冬、謝礼金で妻にマフラーをプレゼントした」「社会とつながり、『自分は一人じゃない』と感じられるようになった」という人が増えていくことでしょう。
私の次女が、介護施設で働いています。この4月に「後輩が来た!」と大喜びです。ただし、父親である私が、認知症になったら「迷わず施設に入れる!」と言っています。父としては、認知症になる前に、働くデイサービスのような、「社会参加している」と実感できるような活動をしたいものです。もう、すぐ先の将来です。(笑)