この4月から、二人の子どもの産休・育休を経て、4年ぶりに教員に復帰するママが、何と、一年の担任の辞令を受けました。私の常識では、「復帰の先生が、一番大変な1年生を持つなんて!」と思ったのですが、さいたま市のすべての学校で人手不足状況で、やむない人事のようです。辞令を受けたからには頑張ると、ママは気持ちを切りかえています。ただし、一人で抱え込まないで、まわりの力を借りるのです。そして、愚痴も文句も保育園の職員に話して、スッキリしてください。(笑)
さて、東京都台東区立根岸小学校では、3月10日の午後6時、照明の消えた校舎に懐中電灯を手にした子どもたちが続々と入っていきました。6年生66人が、東日本大震災の起きた3月11日までの1泊2日の「避難所生活訓練」で、学校の夜を過ごします。
この計画のミソは、児童が計画して校長に訴えて実現したことです。
根岸小学校は、年間を通じて、総合的な学習の時間で防災を学んできました。震災当時、福島県いわき市の中学校で校長をしていた澤井さんを招いて話を聞いたそうです。その中学校では、自主避難してきた300人以上の地元住民のために、校長は74日間学校に寝泊まりし、避難所を運営した体験を語ったのです。
そして、根岸小学校の避難所訓練の大事な決め事は一つ。子どもたち自身が考え、行動することです。
炊き出しのメニューは備蓄用のまぜご飯と豚汁です。皿は紙とラップで作ります。ごみを減らそうと、おにぎりにしたクラスもあったそうです。
この日の訓練には、澤井さんも訪問して、子どもたちを見守ったそうです。「ごみを減らしたり、水を節約したり、改善しなければいけないことはたくさんある。それでも、体験することが最も大事。体験しなければ、失敗することもできない」と言います。
避難所体験をした子どもたちは、「何をするにも1つ1つに時間がかかった」「もし、知らない人と一緒だったら、物の貸し借りもしにくくストレスがたまったはず。地域の人たちとの関係を深めておいた方がいい」と振り返ります。
PTAの「おやじの会」などが主催して、学校の体育館に宿泊するイベントはよく聞きますが、避難所訓練体験で、小学校の宿泊することは、まずないことです。とても、有意義な活動です。全国に広がってほしい取り組みだと思いますね。