こんなニュースを耳にしました。小5女子の読書感想文があまりにも上手すぎたので、担任が尋ねます。「これ、お母さんに手伝ってもらった?」すると、女の子は「ううん、違うよ。これChatGPTが書いたの」と答えたそうです。
どうですか・・・これからの「読書感想文」や「作文コンクール」は、AIが作った作品だらけになってしまうかもしれませんね。小5女子が使ったChatGPTとは、人工知能による対話型の自動応答ソフトです。専門家の中には、100年に一度の産業革命という人もいます。
たとえば、「カレー嫌いの人にカレーの魅力を伝えたい」と入力。すると、わずか十数秒後で、「スパイスとは何かを解説し、カレーに興味を持ってもらう」といったものから「カレーアイスクリームのレシピを紹介する」「インド式カレーヨガを紹介し、カレーと健康の関係をアピール」などマニアックなものまで、5つの切り口が提案されます。
昨夜の池上彰さんのテレビ番組で「昭和世代のモノ」を取り上げていました。携帯がないので、家電話で彼女の家に電話をした時に父親が出た場合の対応。テレホンカード、体罰、連帯責任、喫煙習慣などなど、令和の時代では考えられないことが、つい数年前まで行われていました。すべて、昭和おやじの私が経験したことです。
そして、米オックスフォード大学の教授らが2013年9月に発表した論文「雇用の未来」では、10年から20年後には47%の仕事がAIに取って代わられるリスクが高いと結論づけました。あれから10年たった今では、実際になくなったという仕事はほとんどありません。ただし、小5少女が使った、ChatGPTを活用すれば、複雑だったり、人の手を必要とする仕事の一部を「なくす」または「減らす」ことはできますね。
教育業界では、試験問題を作る際に、教員の「クセ」がなくなり、幅広い傾向の問題がだせるメリットがあるようです。人間である教員には「自分でも気がつかない脳のクセがあった」というわけです。
さて、冒頭の小5女子の担任の先生は、その後どう対応したと思いますか。普通なら、「なんで自分でやらなかったのか!」と叱ってしまうところでしょうが、AIより上をいく神対応をしたそうです。
あらためてAIをどう活用するかの授業を行ったそうです。①子どもたちに作文を書かせます→②ChatGPTで添削させる→③読み比べる→④変更点の理由をAIに教えてもらう→⑤学んだことを子どもたちと整理する→⑥AIが出せない味を話し合う→⑦最後は、人間の手で修正する
この先生は、凄いですね・・・AIを逆手にとって、AIができることと人の手でしかできないことを子どもたちに学ばせたのです。まさに、私たちが、これからの10年・・・AIとどう付き合っていくかを示した事例ですね。