ランドセルにサブスク

保育園や幼稚園では、必ず年長園児の話題に上がるのが「ランドセル」です。保育園ホワイトきゃんばすでは昨年、入学式が終わった日に、卒園児が全員、保育園に集合してくれました。もちろんランドセルを背負ってです。

 

今日は、そんな「ランドセル商戦」の話です。まずは、ランドセルの価格について。今から10年前の2012年のランドセルの平均価格は、3万7400円です。ランドセルを購入するのは、親ではなく、おじいちゃんおばあちゃんになっているのですが、これが、昨年2022年は、前年比1100円増の約5万6000円です。おじいちゃんおばあちゃん頼みとはいえ、負担額は大きいですね。この10年間で、購入金額が2万円もアップしています。

 

小学生の通学カバンを巡っては、ランドセルに限らず、より軽量な布製のリュック型カバンもでていますが、私たち大人がランドセル姿の1年生を期待してしまうこともあって、ランドセル需要が減ることはないですね。教科書を毎日家に持ち帰らない「置き勉」が広がっているものの、一人一台のタブレットなどの教科書以外の教材も増えているので、まだ小さい1年生には、ランドセル姿はかわいいですが、痛々しく見える時もありますね。

 

就職活動を「就活」と言いますが、いつの間にかランドセル選びを「ラン活」と呼ぶのが、当たり前になりました。つい最近まで、夏におじいちゃんおばあちゃんのもとに帰省するタイミングで、8月がランドセル商戦の一番の需要期でした。「こんなに早くなったんだ」と驚いたのに、今はゴールデンウイークには、人気モデルは完売してしまうように、年々早くなっています。2月か3月に各社が新作を発表するようになりました。

 

世の中の動きは、「値上げラッシュ」です。「ランドセルに必要なパーツはほぼすべてで値上がりしている」とランドセルメーカーの担当は言います。そこで、新たな商機を見いだす動きが出てきたそうです。「ランドセルのサブスク」です。月契約の場合、料金は990~3850円で、約50~250種類の中から、月1回~3か月に1回の頻度で交換もできる仕組みです。新1年生には新品を提供しますが、途中の買取も可能とのことです。「ラン活は早期化と高額化で負担が増している。サブスクなら気軽に選べて交換もできる。成長で変わる子どもの好みも反映できる」とメーカーは言います。

 

日本では、「ランドセル」は、新1年生の象徴でもあります。ただのカバンではないのですが・・・ここまで来たようです。