街のごみ拾いをゲーム化

「あけましておめでとうございます」から、あっという間に1か月が過ぎました。真冬の屋上遊びにも気合が入る子どもたちです。今日は、二人の年長園児が入学する小学校に行ってきました。

 

話をしたのは、1年2組の担任の先生です。質問魔の園長は、「一人で30人を見るのだから、学習面では、どこに基準を置くのですか。例えば、真ん中の学力に合わせるとかあるのですか?」と聞いてみたところ、まだ若いその先生は、「問題を早く解いた児童は、赤帽子になって、まだできていない児童をフォローするようにしています。私一人の力では、全員見られないことがあるので、クラス全員で授業を進めるようなやり方をしています」と言います。私は、正直感心しましたね。「昔の先生は、どうしても先生が一方的にしゃべってしまいますよね」と振ると、「私は、なるべく自分が話さないように心がけているんです」と言うのです。「この先生は、優秀な先生だなぁ~」と思いましたね。 

 

さて、街中を舞台にしたゲーム感覚のごみ拾いイベントが人気だそうです。週末の朝、JR甲府駅近くの公園に親子連れ約120人が集まりました。ゴミ拾いイベント「清走中」に参加するためです。逃走中をもじったネーミングもいいですね。街をゲーム空間に見立て、「ごみをまき散らす悪の組織を倒し、街を守る」というコンセプトです。子どもにもわかりやすいですね。

 

発案したのは。社会問題解決に取り組む企業「Gab」事業部長で大学2年の北村さんです。2020年以降、7都道府県で計20回開き、小中学生を中心に2000人以上を集めました。北村さんは、まだ19歳です。凄い行動力ですね。彼は、高校2年生の時に、プラスチックごみによる海岸汚染の実態に衝撃を受け、河川敷などでごみ拾い活動に夢中になったそうです。ごみ拾いにゲームの要素を加えると参加意欲が高まると思い立ったのです。

 

このイベントを主催した山梨YMCA総主事の中田さんは「将来を担う子どもたちが遊びを通して地域のごみ問題を学べ、大人もポイ捨ての意識を変えられる。このゲームで、街中に放置されたごみを探しだし、なくす喜びも味わえる。地域の美化への取り組みを活性化することで、住民への啓発につながる」といいます。

 

実は、ゲーム感覚のごみ拾いイベントは、全国あちこちで行われているようです。江の島周辺では「日本一楽しいごみ拾い!」のイベントが。埼玉県でも荒川河川敷でごみ拾いゲームイベントを開催しています。

 

「拾う量をこだわり、楽しみながら、環境意識の高い人と交流できる」と主催者はいいます。地域の清掃活動などに取り組むNPO法人NPOサプライズ代表で、静岡大学教授も務める飯倉さんは、「市民の方が行政より早く着手し、行動できる。定期的に開催することで、イベントが認知され、学びや交流を促し、観光や文化なども楽しめる機会になっている」と語ります。

 

若者や子どもを動かすには、「ゲーム感覚」が効果的ですね。家族で参加できるのもミソです。今後全国で広がっていくことで、日本人の環境への意識がさらに高まっていくことでしょう。