先日、深大寺の「鬼太郎茶屋ショップ」で購入した、ゲゲゲの鬼太郎カルタが子どもたちに大好評で、カルタをやりながら、どんどん妖怪を覚えていきます。子どもたちは、泣いたり、寝られなくなるのに、怖いテレビを見たがり、保育園では「園長先生・・・怖い話して~」と催促します。ということで、妖怪は大人気です。
もちろん、子どもだけでなく大人も「妖怪」にはまってしまいます。そんな妖怪でお客を呼ぼうという商店街が、全国で増えているそうです。
京都市の北野天満宮近くには平安時代、小道具が妖怪となって夜な夜な歩いた「百鬼夜行」の伝説があります。近隣の「大映通り商店街」「大将軍商店街」「龍安寺参道商店街」の3商店街が市などと協力して「ぞくぞく怪談大売り出し」を行いました。そこでは、漬物店の倉庫で怪談会が開かれます。「やがて非常階段からバタバタと足音が響き…」といった感じです。
妖怪と商店街が結びついたきっかけは2005年、伝説の舞台となった一条通沿いの大将軍商店街が、百鬼夜行を再現する仮装行列を行ったことだそうです。今では、妖怪グッズなどを目当てに海外からも観光客が訪れるようになったようです。
「怖いもの」を利用した商店街は他にもあります。北海道小樽市の「小樽堺町通り商店街」は、2020年から毎年秋にゾンビが現れるなど商店街を「ゴーストタウン」にするイベントを開いています。昨年は、閉館した旅館をお化け屋敷にしたところ、最大5時間待ちの人気になったそうです。
東京都杉並区の方南銀座商店街近くには「国内最強」とされる常設のお化け屋敷があるそうです。近所の運営会社が地域貢献にと2012年に始めたそうです。「商店街をゆうえんちのようにできれば・・・が狙いです」と担当者は話をします。
日本には、かつて多くの商店街が賑わいを見せていました。しかし、車社会で郊外のショッピングセンターに客を奪われ、ネット販売の普及などで、商店街の多くが「シャッター街」と化しています。それぞれが、知恵を絞って頑張っていますが、「妖怪」に助けてもらうのもいいかもしれませんね。