金八先生

今日は、「ポケモンぼうさいきょうしつ」という教材を使って、防災教室(地震編)を行いました。行政から頂いた教材ですが、子どもたちの興味をグングンと引き出してくれます。ポケモンのキャラクターが登場するDVDを見た後に、大きなパネルで問題形式で子どもたちと学び合います。次は「火災編」「台風・大雨編」をやってみます。

 

さて、学園ドラマと言えば「3年B組金八先生」を思い浮かべる人は多いと思います。私も中学時代に、毎週金曜日の夜8時を楽しみにしていました。「15歳の母」や「腐ったミカン」など、当時は、衝撃的なシナリオでした。でも、とても現実的でしたね。

 

その金八先生を演じたのが、武田鉄矢さんです。金八先生を初めて演じたのは30歳の時だったそうです。若かったですね。

 

「最初、生徒役の子たちはほとんど演技ができませんでした。先生役の私の課題は、目の前の子をどうやって物語に参加させるか、でした。シリーズ1で、生徒の兄が自殺した回では、「死んじゃいかんのだよ」というセリフを本番だけで言って、ワーと涙を流したら、一人の女子のセリフが涙声になった。絶対泣かないと思っていたマッチ(近藤真彦)も泣きだした。現場で鍛えられ、演技が上達する子どもの姿に、教育の本質を見たような気がしました。小さな苗は、苗代で密集してもまれ、勢いよく成長する。思春期には教室で仲間と学ぶことがすごく大事なんだと思いますね」と武田さんは語ります。

 

腐ったミカンの回の有名なセリフです。「我々はミカンや機械を作ってるんじゃないんです。我々は人間を作ってるんです。たとえ世の中がどうであれ、教師が生徒を信じなかったら、教師は一体何のために存在しているんですか」。これは、武田さんの大学時代の教授の言葉が元ネタだそうです。その教授は、生活用品を作る大企業で出世した同級生から「相変わらず、貧乏くさく先生やってるのか」といわれた時に、「君は日用品を作れ。僕は人間を作る」と言い返したそうです。

 

武田さんは、「海援隊」として歌手デビューし、俳優としても活躍していますが、教員を目指していたそうです。こうして「金八先生」は、32年間にわたって計185本のドラマになり、教壇に立てたことを運命に感じているそうです。

 

「学校は子どもたちと未来を語り合える場所です。先生が先に死ぬけど、その先を担う若い人たちと対面している。その子が『あの先生こんなことを言ってたな』と思い出す度、何回でもこの世によみがえることができる。そんな職業はなかなかない。最高の職業ですよ」と武田さん。まさに、その通りですね。